江戸前鮨職人 きららの仕事
作者:橋本孤蔵
雑誌:スーパージャンプ
レビュー全文
7点
:ganngannさん
女性職業人がプロの世界に飛び込んでいき、並み居る男性の中で才能を開花させる。
一種定番となったこの手の女性職業モノ。
忘れられた江戸前の伝統技法を継ぎ、素材に一手間一工夫を凝らしていく主人公の少女のスタンス。
その才能の開花が周りをひきつけてゆく。
話が出来すぎに思うこともありながらも、設定の華やかさと考証がしっかりマッチし、安定して楽しめるこのジャンルの好例に思う。
そして、この漫画はそれ以上に少年漫画の心意気を継いでいた。
主人公の敵として立ちふさがる、伝統の暖簾に胡坐をかく業界への革命者。
このライバルとの対決が現状では話の主軸だがとにかくこの親父が熱い。
時に単行本一巻に渡り凄絶な寿司バトルを繰り広げたり、敵の罠にも漢気を持って臨み、倒した敵はその男気に惚れる。場をさらっていく濃さ。
本来爽やか人情グルメ漫画であるところを、主人公と関係ないところで別世界の熱い戦いと絆を交わしあっているのである。
この男は料理漫画の中で名キャラクターの一人として推せよう。必見だ。
また最後に同類の寿司漫画、将太の寿司との構造の相似を挙げておきます。
おいしさのギミックの部分で同一ネタがあったのはかなり難点。(かぶりはしょうがなくもあるし多分そのネタ自身がオリジナルでもないと思うが)
また後発なだけに、漫画的な面白さ、より派手なディフォルメなど漫画的な面白さはこちらが高いと思います。
(但し地味な職人的というテーマを徹底して描ききった将太〜は素晴らしいものです)
[ 2006-07-01 18:16:11]
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