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逆光の頃
作者:タナカカツキ

雑誌:モーニング

 レビュー全文  

10点  :のりたまごんさん 

初出で読んだ時に、強い衝撃を受けた。

白黒の映像美。

甘い、切ない、バランスを崩しそうな、少年から青年に登る頃の不思議な感覚。
夕暮れ時の逆光の世界で。
読むと、その頃に逆戻りしそうだ。

発表当初、よく「ガロ的」とか「つげ義晴的」と評された二次元的なベタな画質だけど、奥行きのある空気感。
京都には住んだことはないが、その町並み、山並み、路地裏、林の中を、自分が歩いているようだ。
ストーリー性よりも、その空気を楽しむ叙情詩的な作品。
日本漫画界のアンドレイ・タルコフスキー?
それは言い過ぎか……。

1話目は、血のつながりのない姉弟の話。
2話以降は、中学生、赤田孝豊を主人公にした淡々とした日常。

マンガを超えた映像美だとホントに思っている。
もう発表されて、丸20年になるんですね。
オークションとかで超高値で取引されているのでびっくりしました。

タナカカツキは、それ以降はバカドリルとか書いているんですね。
通じるところもあるけど、内容的には全く別人のようです。

皆さん是非読んでみて下さい。


[ 2009-04-16 16:54:09]
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