なるたる―骸なる星珠たる子
作者:鬼頭莫宏
雑誌:月刊アフタヌーン
レビュー全文
9点
:ゴーヤーチャンプルーさん
他のレビューでも散々述べられていますが、この作品にはかなりキツイ暴力的な表現や子供の性描写があったり、登場人物たちが随所で特殊な価値観や思想を顕にしたりします。そのため、これらに免疫のない、或いは影響を受けやすい子供にはお薦めできません。といっても、それらの思想は、この作品の主題の一つであろう「生命」や「魂」の意味に直結しているので、作者としては寧ろ子供に読ませたいのかもしれませんが・・・
しかし、それらを補って余りある、緻密に組み立てられたプロットや秀逸な伏線の数々によって、傑作に仕上がっていると思います。初めて読み返したとき、第一話からの伏線の多さに非常に驚きました。賛否両論な最終話ですが、タイトルを含めたこれらの伏線を見ると、予めこの結末は決まっていたのではないかと思います。ですので、時間と気力に余裕のある方には、是非とも2周以上読んでいただきたいです。
それから、自分には美的センスがあまりないので、竜たちのデザインに対してはあまりコメント出来ないのですが、個人的に好きなのは(これまた物議を醸した)のり夫最期のシーンのヴァギナ・デンタータが、のり夫のコンプレックスを表していて良いと思います。
[ 2010-06-11 18:41:14]
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