ぼくらの
作者:鬼頭莫宏
雑誌:月刊IKKI
レビュー全文
9点
:みかんaさん
ほんとにまあ鬼頭先生はよくここまで理不尽な話を思いつくもんだなと感心する。
正直な所普通ならこんな話は思いつかない。
やはり鬼頭先生は天才だと思う。
他のレビューにて、
「キャラについてあまり深く掘り下げられて描かれておらず感情移入し辛い」
というのがあったが、
今思うと確かにそんな所はある。
物語の進行上子供達は次々死んでいくわけだから、一人一人にそこまでの背景を詰め込めないのは仕方ないのかなぁと。
しかし、8巻で変わる。
カンジ編は"ぼくらの"の中でも屈指の出来だと思う。
カンジの、これまで戦ってきた仲間に対する気持ち。
「あいつらは立派だったよなあ」
この一言。
これで思わず泣きそうになった。
なんら死ぬ理由のない子供達。
しかし自分達が戦わなければ全てが消える。
子供たちは、抱えきれないほどの恐怖や不安とも戦ってきた。
寛士のあの一言の意味は凄く重かった様に思う。
本当立派です。彼らは。しかし救いがない。
作者が伝えたいのは命の重さではないかと私は思う。
戦闘描写も深い。一切情報の無い未知の敵との戦いは必見。
様々な思考が交錯して、引き込まれる。
戦いは次第に熾烈になっていく。同じく敵も強くなっていく。
続きが待ち遠しいです。
[ 2008-01-30 21:43:58]
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