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ぼくらの
作者:鬼頭莫宏

雑誌:月刊IKKI

 レビュー全文  

7点  :勾玉さん 

思いがけず巨大ロボットのパイロットになった15人の少年少女、戦闘に負ければ世界が消滅し
勝っても己は死んでしまう、生き残る術(すべ)は一切無く、
世界の命運だけをただただ背負わされる不条理で無慈悲な宿命、
ハードな設定の物語は数あれど、ここまで逃げ道を塞ぐ作品もそうそう無いのではないか、
ともあれ死と隣り合わせのキャラクター達のドラマは重くて切ない、
しかもそれが15人分というのだから読み応えは充分。
しかし物語の構造上、キャラに感情移入する頃にはパイロットが死亡するというジレンマもあり、
読み終えた後に名前を思い出せるキャラは半分程度しかいなかった、
パイロット達の命が消耗品のように使い捨てられる展開は良くも悪くも刹那的である。

また上記の設定上、仕方の無い部分でもあるがストーリー全編に重い空気が漂い、
メリハリに欠ける部分がある、だが少しづつ明かされている謎と、
そして何より、死のバトンを繋いだ先に希望を見出せるのかが気になり、
最後まで飽きることなく読むことが出来た。
これだけ悲惨な物語でありながら結末も悪くない、良作。
[ 2020-03-05 08:40:01]
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