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レベルE
作者:冨樫義博

雑誌:週刊少年ジャンプ

 レビュー全文  

9点  :indigoliteさん 

幽遊白書で化けた冨樫義博の月一連載。
この作者は作画に関しての拘りが強く、幽遊白書時代から自分ひとりで原稿を上げたいという気持ちが強かったようで、その願い叶って「レベルE」はアシスタントを使わず一人で仕上げまで行ったらしい。
全3巻のオムニバス形式で展開される物語は、舞台が山形県だったり主役が宇宙人だったり登場人物がTVゲームの中に入ったりと、冨樫義博という漫画家の人となりを多少なりとも知っている人にとっては、「冨樫好き勝手やってるな?」とワクワク・ニヤニヤしながら読める作品。
描き込みが凄く、見開きで字がびっしり(ちゃんと話に関わる内容)あったりグロテスクなエイリアンをこれでもかと丁寧に描き込んでいたりと、作画も楽しそうに好き勝手に描いているのが伝わってくる。
内容は基本的に一話完結型で、この作者らしく少し捻くれた展開、結末、シュールな笑いやアイロニカルな悲劇が多いけれど、読後感はいい話が多いと思う。
最終話はトーンもほぼ使わず絵が荒れ気味になっているページが多いのが残念といえば残念だけれど、一話一話の完成度、構成、一癖も二癖もある魅力的なキャラクター、冨樫らしさ全開のストーリーと絵柄、そして全3巻という短さで終わっているからこそ、「レベルE」という作品はこの単行本3冊で過不足一つなく美しく完成していると感じる。
[ 2017-01-04 16:11:10]
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