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あしたのジョー
作者:ちばてつや

雑誌:週刊少年マガジン

 レビュー全文  

8点  :コステロガーデンさん 

男の孤独と魂をうたう感動巨編。

少年院での出逢いから続く、ライバル力石との宿命の対決が終わる8巻までは
その強烈な面白さに、今なお熱狂覚めやらぬといった感じ。
そのあとの展開は、陰鬱で爽快感に欠けるもので、
リングの中に死に場所を見つけ、破滅への階段を一歩一歩登っていくような、
そんな悲愴感に読んでいて苦しくなるばかりでした。
でもこれは、ジョーを慕う白木葉子が抱える苦しみといっしょだということに気づき、
その結果わかった事は、
結局、読んでいた私自信も、矢吹丈が放つ眩いばかりの情熱と
それに反するように敏感で繊細な心と、
悲しいくらいに不器用な生き方に
すっかり魅入られていたことでした。

非常に残念なのは、
作品は知らなくても、これだけは知っているというくらい有名な、
力石が試合後に握手しようとして倒れるシーンや
ラストの真っ白に燃え尽きるシーンにいくまでの、
迫力や盛り上がりが欠けており、
淡白な味気のない構成になってしまった事でした。
この点に関してはアニメの方が断然良かったという印象です。

名作と謳われ、もてはやされいる作品ですが、
そういう先入観を持たずに読んだ方が、より面白くなることと思います。

◇この作品の個人的価値=全20巻で 7000円也
[ 2005-08-16 00:42:37]
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