シドニアの騎士
作者:弐瓶勉
雑誌:月刊アフタヌーン
レビュー全文
6点
:booさん
孤高のSF漫画家弐瓶勉のちょっとラブコメ風味のロボットSF。
ブラム学園で開眼した?萌えを十八番のSFに取り入れるという恐らく他にない取り組みをしている作品です。
SF部分は相変わらずおもしろい。予想できないハードな展開、巨大ロボット「衛人」と奇居子の戦闘シーンは今までにない見応えがある。また主人公谷風の出生や奇居子の謎など伏線の散りばめ方も巧い。
ラブコメ部分は…うーん。
BLAMEの頃の硬派なSFが大分様変わりしてしまった。作品世界はきちんと説明される代わりにその広大さはなりを潜め、絵は洗練されたものの読者を圧倒する力は下がったように思う。若い頃の勢いはずっとは続かないということだろうか。
恐らく私は弐瓶勉の話や絵などの荒削りさに惹かれていた部分がすごくあって、そういう意味では全体的に洗練された感のある今作はあまり気に入ってはいません。そっちの方向性に行って欲しくなかったなというか。
また今作の特色である学園もの的な部分が全く楽しくない。三角関係的な恋愛要素は話の邪魔にしか感じないし、ちょいちょい挟まれる微エロはそもそも需要あるのかな?
今までの弐瓶ファンとするとちょっとなと思う部分もありつつも良SFではあります。次作以降もこの路線で行くならちょっと心配です。
[ 2011-08-08 16:23:26]
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