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テルマエ・ロマエ
作者:ヤマザキマリ

雑誌:コミックビーム

 レビュー全文  

8点  :即身仏さん 

この漫画の一番のキモは、しっかりとしたローマの生活風俗の描写と堅物の主人公ルシウス・モデストゥスの素直なまでのリアクションから見て取れる、快楽を追求するという根っこでは共通ながらも日本人と古代ローマ人の思考の違いによるギャップから来る笑いだと思います。

主人公ルシウスの(日本人から見たら)結構強烈な自尊心が、平たい顔族(日本人)の(遠い未来の文化だから当然だけど)当時のローマを超越した風呂の技術を目のあたりにして言いようの無いショックを受けたり、自身が閃いた発想で無い為に後ろめたさを感じてしまったりしたとか思えば、フルーツ牛乳や温泉卵を口にして素直に「美味い!」と感動する素直さに思わずニヤリとしてしまったりと、読んでるこっちも楽しいです(笑)

後、自身がタイムスリップしていると自覚していないという点でしょうか。よくよく考えたら、当時の人間がタイムスリップなんてSF的な考えを思いつくのは無理が有るかと。だからこそ、タイムスリップしたという自覚が無く未知の国家に来てしまっていると「勘違い」していると読者に思わせる事によってルシウスが古代ローマ人だというキャラクター付けが強固になって、読者が新鮮に感じるようになっている仕掛けだと、個人的には思います。

だからこそ、タイムスリップするきっかけがチープであろうと(酷)、面白いまんまなんだと感じます。
[ 2010-09-25 01:16:10]
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