芋虫
作者:丸尾末広
雑誌:コミックビーム
レビュー全文
6点
:booさん
これが私の初丸尾末広作品。
パノラマ島奇譚はそこまで好きな作品ではないので興味はありつつも未読。芋虫は人間椅子と並んで私のお気に入りの乱歩短編なのでこれは読むしかないと購入してみた。
確かに乱歩と丸尾末広のゴールデンコンビの魅力は存分に感じることが出来た。多分これ以上はないだろう。しかし、そもそも映像化する意義があるのかというと少し迷ってしまう所で…。
乱歩の文章というのはかなり映像的なので頭の中でイメージするのはわりと容易なわけです。ある程度自分の中でイメージがあるものを実際に漫画で見た時にそこまで衝撃があったかというとそうでもなくて、さらに自分の中にあったイメージが丸尾末広版芋虫に侵食されてしまったようで何となく悲しい。
漫画の方を読んで思ったのは、私は乱歩の作品に関しては自分の中でイメージすること自体に楽しみを感じているということ。漫画で読むとそのイメージが固定化されてしまうので、そういう意味では気に入っている芋虫よりそこまででもないパノラマ島奇譚を読んだ方が楽しめたのかな。
丸尾末広は乱歩作品を漫画化するにおいて最適ということは認める。しかし私にとって芋虫の漫画化は楽しめもしたが失ったしまったものも大きかったと言えるかもしれない。まあとりあえずパノラマ島奇譚も読みますわ。
原作未読の人が読んだらどう感じるんだろうね。ぜひ誰かレビューを書いて欲しいです。
友人にこれを見られてしまった時に、「お前大丈夫か?」、とまじな顔をされたのはいい思い出。皆さんもご注意を笑。
[ 2011-09-25 17:21:07]
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