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白のファルーカ
作者:槇村さとる

雑誌:別冊マーガレット

 レビュー全文  

8点  :blackbirdさん 

日本では珍しいアイスダンスを扱う。コーチは「愛のアランフェス」でアイスダンスに転向した筒美ペア。懐かしい。

天才スケーター・松木恵と、恵に引っ張られて成長していく樹里。この二人が日本人らしからぬ大人っぽいムードでダンスの世界を築いていく。
作者が「読者をほっぽらかしにして描いた」というような表現をしたほど、のめりこんで描いたように、絵も最高潮、とっても引き込まれた。恵と海堂が並んだ時のあの緊張感。怖いけど美しかったですね。

内容的には、スケートももちろんだけど、狭いどろどろの人間関係、愛憎劇。後半は憎しみの塊になって、どうしようも無くなった海堂が悪魔みたいになってしまい、暗い!
救いがないじゃないかと思ったけど、エンディングでは、海堂の、寂しくもやわらかくなった表情が一瞬見られてほっとした。

初めて樹里達が結ばれた日、ヨーロッパから樹里が怪我をして帰国した時・・・樹里の祖母の、人生のいい先輩として、親がわりとして、厳しくも愛情込めて樹里達を見守っている目が、暖かい。
槇村さんの作品では、こういう年配者の厳しくも優しいキャラが、作品を引き締めますね。
[ 2011-04-17 23:20:06]
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