GUNSLINGER GIRL
作者:相田裕
雑誌:月刊コミック電撃大王
レビュー全文
8点
:gundam22vさん
障害者はじめ不自由な少女達を人体改造してテロリスト集団と戦うイタリアでの話。と書くと暗い上にバトルだらけと思われますが、独自の世界観で人間ドラマを群像劇的に描く話が中心になります。それが序盤は淡々としていて、悪く言うと何をやろうとしているのか分からない状態。それが完全に中盤くらい(人物紹介がキャラごとに冒頭に書かれる巻数くらいから)からキャラが立ち、世界観が深まり、それぞれの目的が見えて来て、全体の描写に巧みさが出て化けて来ます。
そこからは勢いが落ちないで綺麗に終わったのが素晴らしいです。序盤も無駄じゃなく終盤への様々な伏線になっていることも判明します。画力も同様に序盤は拙いがどんどん向上して美麗になり、ドンパチの少なさも終盤の戦いでしっかり補完。現実イタリアの南北問題など情勢も終盤になると勉強になってしまうというのは大したものかと。総合的には名作クラスだと思います。
ただ問題は序盤の一話完結的な淡々話ですね。それも異国情緒は出せているので辛うじて自分は切らなかったですが。そして
終盤に繋げる伏線のようなものなので、二度目読みすると相当違うのではという意味では構成がしっかりしているかと。序盤でこりゃ無理だと感じた人でもその後に期待して我慢して良い作品だと思います。
[ 2014-04-04 17:59:49]
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