富江 (全)
作者:伊藤潤二
雑誌:月刊ハロウィン
レビュー全文
5点
:とろっちさん
富江さん、何度も殺されたり分裂したり増殖したり再生したりして、大忙しです。
好意的に表現すれば、不条理で意外性のあるストーリー展開。
しかしてその実体は、理解の範疇を遥かに超越した意味不明な展開。
話の論理的な展開とか常識的な発想などとはもはや違う次元で繰り広げられる潤二ワールド。
もともとは作者が「死んだはずだよ、お富さん♪」と鼻唄を歌いながら構想を練った、とかいう、
何だかもうよくわからない話 (この歌を知らない人は初期のこち亀でも読んでみましょう)。
ホラーなのかギャグなのか、ネタなのかマジなのか、全てが紙一重。
ただ、この人の繊細な絵柄や独特な作品の雰囲気、気味の悪さはやっぱり凄いです。
この作者のホラーは、夜にトイレに行けなくなるような部類の怖さではないですが、
生理的な嫌悪感、不快感といったものをビシバシ刺激してきます。
作品にしても、読めば読むほどはまっていくような魅力や中毒性、面白さを備えていて、
さすが幾度となく映像化されただけのことはありますね。
現代におけるホラー漫画の第一人者、ここにあり、といった感じです。
[ 2010-09-21 01:25:04]
とろっちさんのページへ
この漫画のTOPへ
▲このページの上に戻る
[家]ホーム
ランキング
漫画を検索
[MAIL]お問い合わせ
漫画レビュー.com