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寄生獣
作者:岩明均

雑誌:月刊アフタヌーン

 レビュー全文  

10点  :なけなけさん 

まさに人生観を変えた作品。

後半の環境問題ばかりがクローズアップされて評価される嫌いがあるが、
環境問題はあくまで一つの事例に過ぎず、作者がこの作品で訴えようとしているのは
「人間とはなにか」であろう。

「自己を把握するためには他者の存在が必要である」
人間を相対化して把握するための大きな意味での「他者」として寄生生物を導入した、
と私は解釈している。
そして作者は新一の心情の変化を通じて作者なりの答えを作品全体を通して、説得力のある形で「人間とはなにか」という問に対する解答を提示している。

マンガという、大胆な仮想世界を絵を通して明快、かつ劇的に表現することができる媒体を最大限に活かすことで、上記のような難解な哲学書で記述されるような普遍的な問題をエンターテインメントに仕立てたこの作品は実に素晴らしい。


[ 2010-01-13 01:20:01]
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