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海皇紀
作者:川原正敏

雑誌:月刊少年マガジン

 レビュー全文  

8点  :hs19500814さん 

たくさんの魅力に溢れた、エンタテイメント作品。

主人公の魅力
川原さんが作り出す主人公のキャラ造形は、わりと全部好き。飄々とした立ち居振る舞いと、他を寄せ付けない圧倒的な強さは、単純に格好良いですよね。

ジャンルの魅力
一言でジャンルを言い表せない、多彩な要素が満載している漫画だと思います。
海洋冒険物語であり、海鮮も陸戦もある戦記ものであり、SFものであり、歴史ものであり、大河的に壮大な物語でありつつユーモアもあり、人情話もあれば恋愛要素も多少あり、最後は筆者お得意の格闘技で締めくくる・・・。

物語の魅力
中性ヨーロッパがモデルとなるファンタジーと思わせつつ、実は遙か未来の物語だったと判明する序盤の流れが、心憎いですね。
強大な科学と人間のエゴが世界を一度は終末へと導いてしまったのだろうと想像させる、現代社会への壮大な皮肉も、またしかり。
そして・・・
海洋を統べる謎の一族の物語と戦乱の世を終わらせる覇王の物語が交錯し、そこに再びカガク(科学)の力を振りかざす第三の勢力が猛威を振るう・・・。

血湧き肉躍る冒険物語でありつつ、一本筋の通ったメッセージが全編を貫いています。




余談
主人公が用いる体術の描写に、デ・ジャ・ヴュを感じます。作者が描いた別作品に登場する「陸奥園明流」に見えてしまいしかたがありませんでした。

たまたま自分にはそう見えるというだけなのか?
川原ファンにとっては「修羅の門」に地続きの未来の物語だと認識しているのか?
はたまた、作者自身が、その点についてどこかで言及しているのか?

川原正敏ファンの方の見解を聞いてみたいものです。
[ 2016-11-04 10:34:00]
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