20世紀少年
作者:浦沢直樹
雑誌:ビッグコミックスピリッツ
レビュー全文
7点
:パンダマンさん
子供の頃の廃館探検や小さな穴蔵探検の不安とドキドキ。あの暗闇の先にはなにがあるんだろう、あの扉の先は・・・。
そんな子供時代に描く未来も似たような感覚だった。不安とドキドキであふれ、先は全く見えない暗闇。
しかし探検ゴッコや自分の未来も、先に待っているのは、大抵ガッカリとした現実。不安どころか、ドキドキなんか待っていやしない。それは大人になるほどにリアルになっていくものだ。
でも、もしも、もしもそれが不安ばっかりでできた未来だとしたら?
30過ぎてガッカリの現実だったとしても、ドキドキがどんどん減っていく世界だとわかっても、そんな自分でも不安が待ってる世界なら立ち向かわないといけないんじゃないか?
どんなに先が真っ暗でも。絶望的だとしても
友の為に。子供の為に。どこかの知らない誰かの為に
少しでもドキドキが待っている世界に変えようとしなければいけないんじゃないか?
ドキドキを仲間と共有できる場所、「秘密基地」。自分たちの聖域は絶対に守らなければならない。自分たちのすべてはそこから始まっているのだから
これは主人公のケンジの心境でもあるけど、作者の漫画に対する心境でもあるのだろう
珍しく自分臭をださない作者が、叫び続けた作品は個人的には好きだった
話の展開とか言いたいことは山ほどあるが、作者の叫びが感じることができた良い作品だと思った。
[ 2009-02-13 23:46:32]
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