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ウルトラマン超闘士激伝
作者:栗原仁

雑誌:コミックボンボン

 レビュー全文  

6点  :十歩神拳さん 

この漫画を簡単に説明すると
「ウルトラマンが聖闘士星矢のような鎧を身にまとい、ドラゴンボールに酷似したストーリーを展開する」作品です(しかも連載当時、ドラゴンボールはバリバリの現役でした)。

このあまりにもとんでもない設定のため、連載終了後は公式では極力触れられることもなく、一部の漫画好きが話題に出してもネタ漫画として扱われてきました。
コミックスも、連載当時はヤプール編までで刊行中止になったため全巻集められずとても悔しい思いをしました。

このような背景もあり、ガチャポンがヒットしたりOVAまで作られたにもかかわらず、長年ウルトラ作品の中でも黒歴史扱いされて日の光を浴びることのなかった哀れな作品です。


しかし近年、ある衝撃的な告白により注目を集めたことをきっかけに、復刊を果たし、遂に表舞台に舞い戻ってきました。その告白とはなんと、
本作の原作者「瑳川竜」が、あの「ダイの大冒険」で有名な「三上陸」だったというものです。

そしてそれを知った時、私はすごく納得しました。
なぜなら、この漫画が単に子供の大好物なヒーローを寄せ集めただけのパクリネタ漫画と切り捨てらるほど簡単な作品ではない程の熱量を秘めていたからです。

単なる表層を拝借しただけの劣化コピーではなく、元ネタの魅力を最大限に引き出す情熱や才気が本作からは迸っていました。
ここぞという場面では本家にも引けを取らないばかりか、元ネタの要素がうまく混ざり合って化学反応的な熱い展開が繰り広げられていました。
その熱さや王道さはむしろ「ダイの大冒険」に近いのではないでしょうか
(おまけにウルトラシリーズの知識が活かされた小ネタも随所に見られます。)。

つまり純粋に少年漫画としてみても、充分にすぐれた作品だと思います。
個人的にはお勧めです。

ただ後半が単なるガチャポンや関連アイテムの販促漫画と成り下がってしまったような気がするのがとても残念でした(特にメフィラスとツイフォンのくだりを本編でカットしたのがいただけない)。
その分を減点して6点です。
[ 2011-08-05 15:01:31]
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