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私がいてもいなくても
作者:いくえみ綾

雑誌:別冊マーガレット

 レビュー全文  

7点  :blackbirdさん 

「自分なんていなくてもいいのでは」と悩むことは思春期の頃は誰にでもある。
それが、親に愛されずに育ったとなれば一層その思いは強くなる。

「愛されずに育った」と思う子は一杯いるわけで、なんでも、たとえば
友達に何か悪く言われても、すべて母親のせいと思ってしまう、という
晶子のマイナス思考はあまり共感できない。
自分の糧を稼げずにきちんと生きていないという事も、
夢がないというコンプレックスも、全部ひっくるめてそのせいにしがち。

実際、夢を実現している人は少ないんだし、何となく周りのせいに
して、ちょっとしたことで優越感に浸る人が多いんだから、そんなに
落ち込まなくてもと思うけど、結構ドツボにはまってます、晶子ちゃん。
目がうつろ・・・。

でも「愛される」ということが、自分の自信を作ったり、人を愛して
いけるという源になる事は確か。
母親の愛し方に問題はあったけど、一言でもいいから何か自分を認めて
くれるものがあるだけで、前に一歩進んでいけるようになる。

一方、母親の愛情を妹の分も浴びて過干渉に育った兄。
彼もまた母親の被害者。
やっぱり愛するって難しいですね。
愛しすぎてもいけないし、どこかで信じて手を離さないといけない。

同級生の漫画家・真希は、成功したものの常に不安を抱えている一人。
病的ぎりぎりの人って、人の愛情にはかなり敏感だから、晶子の行動に
相当神経質になっています。人を試すようなことを言ったりして
いらつきますが、すごく愛情を求めているんですね。

最後に二人が大ゲンカしたとこで、お互いがお互いの事、自分の事を
分かった時、何かふっきれた様子。
最後に晶子の顔がすっきりして、良かったです。
[ 2011-05-29 02:16:53]
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