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MAJOR
作者:満田拓也

雑誌:週刊少年サンデー

 レビュー全文  

4点  :鋼鉄くらげさん 

まともに読めるのは、ワールドベースボール大会決勝でのアメリカとの戦いまで。そこまで読んだら後は読まない方が良いです。

まぁしかし、これだけ長い事やっていて、結局面白かったのは学生時代の野球の試合ぐらいだけだったという、「MAJOR」というタイトルが完全に泣いてしまっている作品となりました。

この作品の悪い所は、主人公の行動原理に説得力と共感性を持たせていない事にあると私は考えます。つまり、例えば海堂編で吾郎は「こんなに強い海堂を倒したいから、敢えてここで退学をして、別の学校からこの海堂を倒す挑戦をしたい」なんて事を言ってますが、今考えてもこの行動原理は無茶苦茶です。それならば最初から海堂に入らずに、三船とか他の高校に行って、そこのチームのメンバーと海堂を倒すために奮起一転頑張れば良かっただけの話になります。

海堂に入ったのなら入ったで、そこのメンバーで日本一を目指して全国の強豪校達と戦う。海堂に入らなかったのなら入らなかったで、海堂や他の強豪校を倒すために、そこのメンバーで頑張る。こういった明確な話の方向性を示さないまま話のインパクトだけで流れを決めてしまうから結果として一番中途半端な話の流れになってしまったのではないかと私は考えています。

で、肝心の「MAJOR編」も疑問が多く、そもそもいい年したオジサン達の野球の試合を小中学生の読者達が見て楽しめるのかという所に疑問を感じていて、「MAJOR編」は正直青年誌で掲載した方が良かったのではないかと、結果論ですが思っています。

長期連載が生み出す「歪み(ひずみ)」というものを、如実に見出せる作品です。
[ 2008-06-13 20:18:55]
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