BE FREE!
作者:江川達也
雑誌:モーニング
レビュー全文
8点
:オカシューさん
破天荒教師の痛快学園モノ。
作者である江川達也先生のイメージはネットでもリアルでもかなり悪いようだ。
近年作品の不振に加えテレビ番組出演等のタレント業が読者の反感をかなり買っている模様。(例えば西川史子さんのようにキャラを演じているだけだと思うのだが)
なんせ昔から江川ファンだった知人でさえも「江川達也は終わった」と言っていた。
しかし「終わった」と言えるのは始まりがあったからこそであり最初からつまらないマンガを描いていたのならば始まってもいないので「終わった」と言われる事もなかった筈である。
そんな訳でこの作品だけは作者のイメージ関係なくキチンと評価されて欲しいと願う。かなりの良作なのである。
「モラトリアム漫画」と評すのがいいかもしれない。
ジャンプは卒業したいが泥臭い絵柄の大御所青年作品にも食指が動かない。
そんな層のハートを狙い撃ちした大人の為の少年マンガとして位置している。
予測不能のエロ、パロ、アクションに加えその他もろもろなんやらかんやらは幽遊白書初期にも似た「アレンジ力」の高さを感じ取れる。
特にチャリンコ「しゃかしゃか」などアクションシーンは必見。
当時「おかもちバイク」等の小ワザや「一週分細胞分裂」などぶっ飛んだ展開に夢中になって読みふけったものだった。(再読しても劣化は感じず)
そして二度にわたる岩尾組エピソートは江川作品の(ネガティブな)イメージさえ変えるデキ。
現在は変態エロのみ突出した自由の意味をはき違えてしまった感のある江川作品だが本作だけは「エンタメとしての自由」を見事に表現した一本。
(そう言えば久しぶりに新作が始まるらしい。江川作品が本当に「終わった」のかどうか再確認してみるか)
あと最後に一言。本作を読めば分かってもらえると思うのだが。
江川達也はやればできる子だ。
[ 2010-09-30 20:42:48]
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