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LIAR GAME
作者:甲斐谷忍

雑誌:週刊ヤングジャンプ

 レビュー全文  

5点  :右から左へ。さん 


ある種の一発芸的な面白さの漫画。

発想はいいと思う。ネタも毎回手が込んでるし、作者の発想力に万歳、って感じ。個人的には少数決の話が一番面白かったかな。こういうネタをぽんぽん思いつくのは、ONE OUTSから続くこの人ぐらいではないだろうか。

しかし、限界もある。ネタはいいんだけど、悲喜こもごもな登場人物の掘り下げ方が、いま一つである。もっと登場人物の狂気を見せてほしかった。

負けると即終了って感じのゲームだから、ジャンプみたいに結局は勝利が用意されているっていうことも、妙な安心感があってマイナス要素。もっと勝負の世界はシビアなはず。

人生を賭けた勝負の中で、一番勝利に対する思いが薄そうな主人公が勝つっていうのが、何と言うか、それが作者の既存の勝負師を扱う漫画に対するアンチな気持ちがこめられたメッセージなのかもしれないけれど、作品自体の濃度を薄めている気がする。

全体的に、読みこむ要素が薄いかなって言うのが、冒頭の文章の真意。一発ネタでおぉーって感心する。その振幅が大きければ楽しめると思う。その振幅が確保できないと、へぇーで終わる漫画。エンターテイメントとしてはそこそこ楽しめると思うが、夢中になって読みふけるほどでもない。ONE OUTSの評価との兼ね合いもあって、可もなく不可もない漫画、5点の評価とした。

[ 2008-10-15 19:32:27]
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