エイト
作者:楠みちはる
雑誌:週刊ヤングマガジン
レビュー全文
1点
:かもねぎさん
自称ロック評論家が主人公の、音楽うんちく漫画です。
漫画家が伝えたいことを上手く表現できたとき、好き嫌いがあるにしても傑作が生まれると考えていますが、今の楠氏は漫画を単にひけらかす手段として用いているだけですのではなから他の作家とは土俵が違います。
ドラマらしきものはありますが、世代の違う登場人物全員が全く同じ古臭い嗜好で、同じ結論に達する過程を毎週くりかえし見せつけられるだけの退屈な作品です。
改造車というニッチな世界を知らない一般読者にはこの手の作風はファンタジーとして受け入れられたかもしれませんが、ロックという誰もが大なり小なり齧ってきて一家言持っている世界で講釈たれるのは賢明でないかと思います。
音楽漫画ですが、評論家が主人公なだけあってびっくりするほど“音”がありません。そして、10代が物語の中心にいながら若さが微塵もなく、物分りが良すぎる(大人にとってもっとも扱いやすい)高校生ばかり登場してきて気味が悪いほどです。
対して、あいつとララバイ、シャコタン☆ブギは傑作だと今でも思っています。
だからこそ、醜態がこれ以上広まる前に終わらせた方が良いと思うのです。
※登場人物全員が作者のセリフといえば柳沢きみお氏もそうなのですが、こちらはエッセイ漫画として開き直っていますので、評価の尺度は全然違います。
[ 2013-07-21 16:26:09]
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