僕だけがいない街
作者:三部けい
雑誌:ヤングエース
レビュー全文
8点
:勾玉さん
後から考えると、タイムリープものの作品で、
時間遡行の条件が判然としていないというのは、結構致命的な気がする。
と言うのも、作者の裁量でいかなる展開もどうとでも出来てしまう訳で
ややもすると、ご都合主義的な作品として読者にそっぽを向かれる可能性があるからだ。
ところが、読んでいる最中はそんなことなど気にならなかった、
それは、純粋にサスペンスとしてのクオリティが高く、
常にスリリングな展開を維持できていたということが大きいように思う、
そういう面では、いつタイムリープが起こるか分からないその状況も
プラスに作用していたのかもしれない、
次はどうなるんだろう、という期待感が先立つことで、
理屈の部分を気に留めさせない没入感があった。
もちろん時間遡行の条件や、何故主人公だけがそんな能力を有していたのかなど、
その辺の謎が明らかになっていれば、さらに文句の付けようのない作品になっていただろうが、
それが無かったからと言って、この作品がつまらないという訳ではない、
初読なら、ページをめくる手が止まらないくらいの面白さは期待して良い。
[ 2018-03-09 21:33:07]
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