ボーイズ・オン・ザ・ラン
作者:花沢健吾
雑誌:ビッグコミックスピリッツ
レビュー全文
5点
:dieseraieさん
オッサンなりかけの青年の成長を描いた、泥臭い遅咲きの青春といった感じ。
笑えてしまう程不幸な主人公。世間にゃ鬼ばかりだという教訓を与えてくれる漫画。ここまで読み返したくない漫画も久しぶりな気がする。
爽快感を求めるのではなくダークな気持ちになりたいときにオススメ。「失踪日記」とか「ザ・ムーン」とか「犬犬犬」とか「マーズ」とか「マインドアサシン」とかそういう感じ。いや、ちょっと違うか。とにかく、こういういわゆるダウナー系に括られるんじゃなかろうか。ストーリーも結論も前向きなんだけど前編に渡るこの鬱感がそう感じさせるのだろうか。
この花沢という筆者、勢いのある漫画を描くのが非常に巧く、読者を魅了し一気に読ませてしまう。ジェットコースターに乗ったが最後、降りられずに思いっきり揺さぶられ続け、気持ち悪くなり、途中で降りることも出来ずゴールする。ゴールしてみたら何か最後はあっけなかったなと。うーんタチ悪い。
常にサクセスストーリーを期待しているわけではないが、私には正直合わなかった。
しかし、このストレスの溜まる陰鬱な話をコレだけ読ませる筆者のニクい腕に敬意を表して5点ということで。
それにしても田西、・・・情けなさ過ぎ。
[ 2008-12-26 08:37:06]
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