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ドラゴンクエスト -ダイの大冒険-
作者:稲田浩司

雑誌:週刊少年ジャンプ

 レビュー全文  

9点  :ブレードランナーズ・ハイさん 

勇者と大魔王、光と闇、正義と悪、魂の力と暴力、平和と混沌・・・

ダイ達と魔王軍の性質や理念・目的をわかりやすく対極の関係で分けたため、物語の軸がぶれず一貫して高い完成度を維持できた名作。とにかくアツい。
だがそれだけではなく、子供の頃に読んでも実感の湧かないような深みがあるので、大人が読んでも非常に楽しめる。

その深みの一例として“太陽”を挙げてみる。

最初に述べたように、ダイ達と魔王軍は基本的には対極の存在に位置しているが、双方に共通した源は太陽である。

力が強いというだけで地の底に封じられた魔界のために太陽を手に入れようとする大魔王。そして自らが太陽となり仲間を照らそうとするダイ。
ある意味でこの作品の最大のテーマともいえる。

そして太陽を巡るテーマにより、序盤はどう見ても勧善懲悪だった作風に疑問を投げかけ深みが生じる。
加えて竜の騎士の運命も交えることで、人間の本質にも踏み込み、単なる子供向けの漫画とは明らかに異なる重厚さを感じさせる。

本当に素晴らしい作品だと思う。子供の頃の少年漫画の入門書としてだけではなく、是非大人になっても読み直してもらいたい作品である。
[ 2011-12-07 13:25:42]
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