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7点(レビュー数:8人)

作者ひかわきょうこ

巻数14巻 (完結)

連載誌LaLa:1992年~ / 白泉社

更新時刻 2009-11-25 06:32:17

あらすじ 高校2年生の立木典子はある日の下校途中、無差別爆弾事件に巻き込まれ、その衝撃で異世界に飛ばされる。見たことも無い樹海に落とされ、異形の虫の襲来に怯える彼女を救ったのは、渡り戦士のイザークだった。同じ頃、世界に闇をもたらすと恐れられる「天上鬼」を覚醒させる「目覚め」が降臨したとの噂が囁かれる……。
確固とした世界観とストーリー展開、そして人物造詣の魅力で人気を博した、壮大な異世界ファンタジー。
 

備考 2004年、第35回星雲賞コミック部門を受賞。
 

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彼方からのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全8 件

9点 ToriToriさん

ストーリーの核自体は、これまでにもよくあった異世界ファンタジーですが、キャラクターや世界観が実にうまく書き込まれています。イザークとノリコが惹かれ合う様が非常に切なく描かれていて、年甲斐にもなくハマりました。あと、戦闘シーンも、私的にはすごく綺麗に描かれている、と感じました。ほかの少女漫画に比べたら、線もしっかりしていて、きちんとアクションが流れて読める。ひかわさんの実力が出ていると思いました。

ストーリーの展開とか、もちろん少し安直な部分もあるかもしれませんが、それは少女漫画ですから。

人はひとりでは生きられない。という壮大なテーマを、うまく、説教じみずに説明しているところも良かったです。ほかの方もおっしゃってましたが、異世界に来た当初、言葉が通じずに苦労するというのは、ほかの異世界ファンタジーの御都合主義とは違い、良かったと思います。覚えるのが以上に早かったですけどw

自分が年のせいか、イザークというキャラクターが、非常に良いと感じました。黒髪、長髪、人間離れした高い戦闘能力、無口だけど優しい、という設定はよくありがちですが、そんな中で、ノリコを想って苦悩する姿とか、すぐ焦ったり、お金にせこかったりとか、そういう部分が、彼のキャラクターに個性と魅力をつけていたと思います。

連載当時に読んでいて大好きでしたが、つい最近また読んで、またものすごくハマった作品です。そんなに前の作品だと思えないほど、時間の経過を感じずに楽しめました。きっとまだまだ何度でも読み返すと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-10-28 12:52:14] [修正:2013-10-28 14:36:41] [このレビューのURL]

7点 臼井健士さん

少女漫画版「ハーメルンのバイオリン弾き」ですな。但し、ギャグ無し。
異世界に迷い込んだ少女「典子」は世界を破滅させる「天上鬼」を目覚めさせる存在だった。
作者自身、おそらく初のファンタジー連載で、それまでは学園ものなどで普通の恋愛を描いていただけにホントに描ききれるのかと不安に思ったものだが、意外や意外に戦闘シーンなども迫力のある描写が出来ている。
異世界とは「言葉」が違って、最初は会話すら出来ず、意思の疎通が図れなかったという点が個人的には良かった。他作品では当たり前のように日本語が「世界共通語」に(笑)。
こういう異世界に迷い込む展開の冒険ファンタジーものはラストで元の世界に恋人と一緒に帰るか、帰らずに残るか、別れて帰るかの3パターンだと思う。これは帰らずに残った作品。
ただ、そうなると元の世界の御両親や家族は普通は納得できませんよね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-03-03 17:48:57] [修正:2012-03-03 17:48:57] [このレビューのURL]

6点 kikiさん

SFジュニア少女漫画の王道ですね。
寡黙で強くあくまでも主人公を必死で守るヒーローに、まっすぐなヒロイン。
異世界にとばされても普通の女の子と同じことしかできないので、自分のできる
範囲で頑張ろうという姿勢がよかったです。最初言葉分からないのはいい設定ですね。
二人がひたすら惹かれあっているのにはキュンときてたまにはこういうのも
いいなと思ったけど、イザークちょっとノリコに依存しすぎのような・・・
ラストにタイトルの意味が分かって感動しました。

最初地名がチンプンカンプンなので地図は1巻から用意してほしかったかも。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-25 18:49:47] [修正:2011-04-25 18:49:47] [このレビューのURL]

6点 とろっちさん

少女漫画では珍しい、剣と魔法(と言うより特殊能力)とモンスターの世界。
物語の鍵となるヒロインと、彼女を護る戦士の冒険を描いた、本格ファンタジーです。
少年漫画も顔負けの、綿密に練り込まれ、作り込まれた世界観。
戦士ではなくヒロインが作品の主人公なのが、これが少女漫画である所以でしょうか。

女性作家ならではの丁寧な心理描写が特徴的です。
その分、バトルシーンがあまり上手くないのは仕方ないのかな、という気も。

かなり多くの登場人物が出てきますが、メインの2人以外はどうもインパクトに欠けています。
味方にも敵にも、引き付けられるような強烈なキャラクターがもっとほしかったです。
この作品、もうちょっと魅力的なキャラがいたら、とんでもなく面白くなっていたかもしれません。
20年ぐらい前の作品だけに、イザークのタイプも若干の古さを感じてしまいます。

ただ、ヒロインは良かったです。
ポジティブさと芯の強さがかなり好印象。
異世界に飛ばされ、言葉が全くわからない中で、何とか言葉を覚えようと懸命に頑張るあたりが、
実はこの作品で一番好きなところです。
ああいう何気ない場面をサラッと溶け込ませて、作品の世界観と可能性を広げる見せ方は、
実に上手いなぁと思わされました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-04 21:28:02] [修正:2010-10-04 21:46:16] [このレビューのURL]

8点 haroさん

主人公がある日異世界へと飛ばされるありがちな異世界ファンタジー。
ですが、他の作品と違うのはひかわ先生の描写や表現方法、感情がとても丁寧であるという点。
ヒーローは硬派で純情、ヒロインは平凡だけど「前向きであろう」という意思がとても好感が持てます。
脇役の描き分けもしっかりできているので、少女漫画には中々ありえないイカつい顔も出てきます。
後半にいくと、若干精神世界のノリが出てきますが、ひかわ先生の作品はまったく説教臭くならないので面白く読めました。
恋愛もプラトニック(キスまで)で、キュンキュンする場面がとても多いです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-21 01:17:04] [修正:2010-06-21 01:17:04] [このレビューのURL]

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