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7.77点(レビュー数:9人)

作者かわぐちかいじ

巻数17巻 (完結)

連載誌ビッグコミック:2002年~ / 小学館

更新時刻 2009-11-25 06:32:21

あらすじ 日本を襲った未曾有の大地震は、国土を真っ二つに割り、誰も予想だにしなかった“未来”をもたらした…!! かわぐちかいじが描く、衝撃のノンストップ・クライシス!!

備考 第2部『太陽の黙示録 建国編』に続く。
2006年にWOWOWにてテレビアニメ化された。
2005年度第51回小学館漫画賞、および2006年度第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞作品。

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太陽の黙示録のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全9 件

5点 DEIMOSさん

大震災によって日本が東西分裂した近未来の政治を描いた群像劇。

全体を通しての感想は、「無味乾燥」。震災で東西分裂、という設定自体はぶっ飛んでいてインパクトに溢れるが、その中で活躍する人間たちは極めて現実的。柳や宗像等、ある種のカリスマ性を付与したキャラクターが何人か出てくるが、ヒーローたり得るには能力が突き抜けていない。メタンハイドレート、日米中外交等、現実世界でも話題となる政治テーマを正面から描いている部分はリアリティがあって面白いのだが、裏を返せば、ワクワクドキドキする新鮮味に欠く切り口とも言える。

また、決定的な欠陥は、物語の主張がはっきりしないこと。親米か親中か、格差容認か格差拡大反対か、自由か平等か、善悪東西2項対立を提示しながら、この漫画は答えを与えない。あくまで空想の箱庭の出来事を淡々と見せていく。よって、頭の良くない大多数の読者からすれば、「で、結局どうすればいいんだよ」となってフラストレーションが溜まってしまう。キーチ、サンクチュアリ、デストロイ&レボリューションのような世直し漫画の方が痛快さを与えてくれる。

かわぐちかいじ作品全般では、非現実世界の中で政治や世の中の仕組みをリアルに描き出す。そのリアルの良し悪しということだろう。絵は完成形なので、文句はない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-04-07 20:08:41] [修正:2013-04-07 20:08:41] [このレビューのURL]

3点 sin00さん

 設定はいいとしても毎度のごとく作品の題材が同じで話を大きく描写しすぎ.作品を変えても絵柄が同じで人物が異なる役を演じているので違和感を感じるしマンネリ.

 サバイバルのほうが好み.同作者の作品は面白くなるのかな面白くなるのかなと期待して読んでいても期待を超えるような面白さになった試しがない.期待するのに疲れた.

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-02-19 01:55:43] [修正:2012-02-19 01:55:43] [このレビューのURL]

6点 臼井健士さん

大災害によって日本が南北に分断された近未来を舞台に、中国とアメリカの支配を脱し「新しい日本」を創り上げようとする人々を「2人の指導者」を相対させながら描く。

阪神大震災・新潟中越地方地震・そしてインド洋の大地震による大津波・・・。
関東もそろそろ危ないなと意識せずにはいられないところにこの漫画である。
「天災は忘れた頃にやって来る」と名言を残したのは寺田寅彦だが、こういった大災害も普段の準備と用心で完全に防ぐことは無理としても多くの生命を守れるのではないか。
2人の異なるタイプの指導者の対比は「かわぐち作品」に共通するものだが、「沈黙の艦隊」よりもこちらのほうが現実になりそうだという点でより目が離せないのだ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-18 21:59:17] [修正:2012-01-03 10:01:07] [このレビューのURL]

10点 左手さん

 「日本人のアイデンティティー」
 他の人のレビューでもあるように現代版三国志です。登場人物の名前を見れば、簡単に分かることですけどね。

 大地震で日本が東と西に分かれ、中国とアメリカが日本を占領し、日本人が自分の祖国を失い、しかし日本人である誇りを持ち続けている人々の姿が主に描かれています。

 先日の東日本大震災が起きた時、私が真っ先に思い浮かんだのがこの漫画です。同じ大震災で大打撃を受けた今の日本に海外から手厚い支援が多く送られてきています。これが太陽の黙示録の冒頭部分と私の中で被って、まるで現実で、これからの日本の未来を予言しているかのように思えます。

 漫画では事実上日本がなくなります。しかし、多くの元日本人は日本の精神を忘れず、むしろより強く持ち続けている。国とは国土でありその上に人が立つものである。昨今の日本の国を想う力が弱まっているこの世の中に物申すように、もし日本がなくなってしまったら、その時日本人は日本人でいられるのだろうか、日本の心、日本人としてのアイデンティティーを忘れないでいるだろうか。

 今の日本の状況と重なってみえるが、漫画はフィクションなので、現実にはあってほしくないと願うばかりです。

 今、読むべき漫画はこの太陽の黙示録です。オススメです!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-15 15:43:33] [修正:2011-04-15 15:43:33] [このレビューのURL]

10点 はぼたんさん

9年前、読んで鳥肌がったったのを思い出します。
そして今回の震災。かわぐち氏は預言者かと思ってしまいました・・・。
政治・軍事・社会情勢を絡めた漫画を書かせたら、いま、氏以上の方はいないのではないかと思ってしまいます。

一番身震いしたのは台湾編ですが、このいわゆる「群雄編」はどの話もハズレはないと思います。トータルでは主人公から脇役にいたるまで人数は多くなりますが、どの人物もキャラがたってます。引き込まれます。

とにかくリーダーシップはなんたるかを教えてくれる漫画だと思いますが、
いま右往左往してる政治家・企業トップのみなさん、漫画と思って蔑まず読んでみてはいかがですか?

麻生さんは読んでるかな・・・。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-03 00:39:51] [修正:2011-04-03 00:40:42] [このレビューのURL]

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