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7点(レビュー数:1人)

作者山本直樹

巻数4巻 (完結)

連載誌イブニング:2014年~ / 講談社

更新時刻 2022-02-27 13:39:53

あらすじ 山岳ベース事件の章。

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レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へのレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

7点 s-fateさん

[ネタバレあり]

あさま山荘事件への世論を決定づけた章です。それまで擁護に回った人もこの事件が発覚したあとは批判に回ったと言われます。すでに世界同時革命とやらの外へ向いた活動は諦めた本人らが言うところの敗北主義者の集団と化していることに目を背け、山という閉鎖空間で矛先を内部に向けリーダーに「総括しろ」と言われたら死ぬまで自己批判を強要され「殴ることによる総括支援」という理解不能の理屈で次々に集団リンチで仲間殺しが行われる。同時期に大久保清の連続殺人事件が発生し、遺体発見現場を通り過ぎる際に人が気味悪がって近づかなくて都合がいいとか口走りますが、すでに常人の感覚からかけ離れているが表面上は普通なのが狂気を上乗せしています。しかしリーダー格二名が捕まり総括の嵐は鳴りを潜め、警察の包囲網も迫り逃避行の末、あさま山荘へ、というところまでです。個人的に怖いと思うのは閉鎖空間で講師が罵倒交じりに自己批判をさせる山岳ベース事件的手法を用いた企業研修が少なくとも2000年代初頭まであったことです。この事件で服役して出所した人のインタビューで革命戦士の育成も企業戦士の育成みたいなものとありましたが、その考えに至り実践されていたということです。事件は昭和で
50年という時がたっていますが事件の芽は形を変えて生きているのかもしれません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2022-03-02 01:13:52] [修正:2022-03-02 02:02:26] [このレビューのURL]


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