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7点(レビュー数:9人)

作者楳図かずお

巻数4巻 (完結)

連載誌少女コミック:1975年~ / 小学館

更新時刻 2011-08-27 01:10:09

あらすじ 永遠の聖美女とうたわれた女優・若草いずみ。だが、その素顔には醜いアザやしわが広がっていた。絶望のあまり狂乱するいずみに主治医の村上は何事かを告げる……。いずみは娘を産んだ。その後、彼女の行方は杳として知れない。時は過ぎる。ある街に母娘が睦まじく暮らしていた。醜い姿となったいずみと、美しく育った娘さくらである。失われた美と若さへの欲望にまみれたいずみの、悪魔のような計画が静かに進行していた。

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洗礼のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全9 件

7点 ドルバッキーさん

女の醜い部分が描かれた作品だった。

これを読んで女性がすこし嫌いになったりもした。


終わり方が意表をつく感じだったので、まとめ方もよかった。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-03-29 20:27:29] [修正:2012-03-29 20:27:29] [このレビューのURL]

6点 そのばしのぎさん

自己投影って言葉があるけど、軽い意味では子供のヒーローごっこだとか、映画で主人公に感情移入したり、スポーツ中継で贔屓のチームや選手の勝ち負けに一喜一憂できる事もそうかもしれない。
病的な例ではジョン・レノンを殺したマーク・チャップマンは自分こそがジョン・レノンだと思っていた節がある。

以前父親が統合失調症を発症した際、警察に保護された事があったのだが、職務質問等されて、私の名前や経歴を騙っていたという事があった。
この漫画にもそういったリアルな怖さを感じる。
自分の失敗を自分の子供を通じて取り替えそうと考える親は多いと思う。
時代のせいもあるだろうが、娘がどういった心境からそこに至ったかという経緯がかなり端折られている事が残念ではある。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-10-03 05:28:22] [修正:2010-10-09 08:48:54] [このレビューのURL]

6点 ジブリ好き!さん

怖い。

ホラーのような目に見える恐怖はあくまでグロテスクの代名詞な画が引き出しているのであって、その本質は人の心(特に女性の心理)の怖さを描き切っていることです。

「わたしは真悟」や「漂流教室」とはまた違った絵柄ですごいです。作風ごとに絵柄を変えられるとはなんという技量。でも今作はどちらかと言うとホラーよりの絵柄なので、静止の中で怖さを体現する楳図さんの技法では人の動きが弱くなり、かくかくな印象が目立ちました。
あと、オチが読めてしまった…もちろん、「今でこそ」だと思います。いくらか、同じパターンの作品を知っていましたが、たぶんそれらはこの作品より後の作品かと。この作品内でも、いくらか矛盾はありますが、そう長い作品ではありませんので勢いが勝ります。

人の心の闇の更に深淵…それがホラーをもしのぐ恐怖を生み出す物語。

エピローグは、プロローグの母親と娘をほぼそのまま神と人に置換えた言葉で締められます。

神にとって人とは何か?
人にとって神とは何か?
そして……
神は人に何を与えたか?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-13 23:48:47] [修正:2010-09-13 23:48:47] [このレビューのURL]

8点 とろっちさん

発想、構成、全体の雰囲気、絵の美麗さ。
個人的には作者の最高傑作の1つだと思います。

気味の悪い絵柄や、勢いで迫ってくるような怖さではなく、
読者の本能に訴えかけるような恐ろしさ、気持ち悪さ。
狂気と言うべきか、誰もが持ちうる人間の普遍的な欲望だと言うべきか。

楳図作品にはSFや心霊現象などを絡めた恐怖マンガも多いのですが、
こういう人の心の闇を描かせたら、やはり楳図氏は抜群に上手いです。

随分と昔の作品ですが、今でも色褪せないです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-28 21:33:06] [修正:2010-01-28 21:35:50] [このレビューのURL]

7点 日和さん


本当に恐ろしいものを見た気がします。
楳図漫画は他におろちと蛇女しか見てないのですが、
どれも共通して考えさせる恐ろしさに脱帽です。
こういうのが本当のホラー漫画なんだなと納得しました。
あと、女の子の絵がうますぎです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-08-18 21:47:40] [修正:2009-12-19 19:46:53] [このレビューのURL]

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