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6.4点(レビュー数:5人)

作者小林尽

巻数8巻 (完結)

連載誌月刊ガンガンJOKER:2006年~ / スクウェア・エニックス

更新時刻 2009-11-25 06:38:54

あらすじ 古くから営まれる町の喫茶店で、少年が出会う年上の女子高生。全てはそこから――…。少年と少女達の過去と現在が交差する…。

備考 「月刊ガンガンWING」の休刊に伴い、「月刊ガンガンJOKER」に移籍した。2009年にテレビ東京系列にてテレビアニメ化された。

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夏のあらし!のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全5 件

7点 とろっちさん

夏休み。 とある喫茶店で起こるファンタジー。 夏の間の思い出か、それとも夢か幻か。
暑さと、儚さと、どこか懐かしいノスタルジックさが同居した作品。

登場人物の多くが戦中の淑女だからでしょうか、会話が全般的に落ち着いた雰囲気でなされ、
そのために作品自体もどこか落ち着いた印象を受けます。
やっていることはドタバタなんですけどね。
現在と過去とを行き来する話なのですが、この手の話には必ずついてまわるタイムパラドックスに
関しても、工夫してうまく折り合いをつけていると思います。

現在から過去に行った時、あるいは過去から現在に戻って来た時、読者も一緒に時代のギャップを
感じてしまうような、絵柄の差異、感覚の差異、雰囲気の差異の付け方が秀逸です。
差異を意識しすぎているのか、最近は過去の描写がちょっとオーバーな気もしますが。

作中のところどころで「死」という漢字の使用を敢えて避けている場面があります。
その使い方は、読んでいて違和感を感じてしまうほど。
死が遠いところにあると思っている現代人たち。 既に死を経験してしまった彼女たち。
「死ぬ」 ではなく 「しぬ」 と柔らかい表現を使うことで示されるのは、「死」への実感の無さか、
「死」をもう二度と思い出したくない深層心理の表れか。

主人公の少年たちがひと夏の間にどんどん成長していくのも好感が持てます。
対して、彼女たちの人生は止まってしまった。 人生を謳歌する前に幽霊になってしまった。

「実は私 恋愛を経験する前に 空襲で死んじゃったのよ」
「私達が生きられるのは 夏の間だけなんだもの ……そんなの切ないじゃん」

「命短し 恋せよ乙女」 ですか…。
これほどこの言葉が似合う作品もないのかな。

「だから 生きてるあなたは 恋をしなよ!」
 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-15 01:34:07] [修正:2010-09-15 01:37:00] [このレビューのURL]

7点 わんずさん

タイムパラドックスというテーマがこの作品では大きな意味を持つと思います
平和な現代から危険を冒してまで過去へ行く意味、現在は過去を変えても変わらない(決定している)、現代と過去の慣習や思想の違いなどについて考えさせられることも多いです
コミカルな時と暗いときの差が激しいですが、夢中になって読まされてしまいます

また、この作品は事実をもとに書かれているというところにも注目すべきではないでしょうか
私達が戦争について持っている考えを改めさせられます
作者の空襲に対する描写は、とてもリアリティがあり、恐ろしいです

少し変わった作風ですが、読み深めるほど戦争や人の気持ちについて考えが広がっていくようなマンガであると思います

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-27 00:07:08] [修正:2010-03-27 00:07:08] [このレビューのURL]

6点 s-fateさん

現代に戦時中の女学生がタイムスリップしてくる話です。面白いのは現代人と戦時中の人との感覚のギャップ、戦時中に戻る際の現代との描写のギャップ。そして喫茶店の秘密。今のところはジュブナイルな感覚に包まれた、何となく懐かしい感じのするマンガとなっています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-18 00:08:31] [修正:2010-02-18 00:08:31] [このレビューのURL]

7点 ITSUKIさん

60年前から幽霊として生きている人達のいる喫茶店、方舟でのひと夏を描いた作品。

また、ただ幽霊がいるっていうだけでなく、その人と「通じる」事でタイムトリップが行えるようになり、それを利用して過去に戻っていろいろとするという話です。

時間を使った話、という事でドラえもんの様にタイムパラドックスを楽しむ事が出来、伏線の張り方や構成が上手です。
また、タイムトリップでのドタバタコメディ以外に、幽霊であるあらしやカヤの生きていた時代、つまり戦時中に戻り当時救えなかった人を助けていく、というシリアスなストーリーも展開されます。
ここで「凄い」と思ったのは、こちらの時代に飛んだ時の絵の変わり様です。急に荒々しく、黒く、怖い。「本当に戦時中にタイムトリップして来てしまったんだ」という感じがしました。こんないろんな絵がかける方だとは知りませんでした。

前作より好きな点は、2巻の時点でキャラが出そろいこれからも登場キャラが増えそうにない点。
潤の秘密とかベタかもしれませんが読んでて面白いです。
また「ひと夏の話」と決まっているのでそこまで長くならずに終わりそうな点も期待。
だらだら長くなってしまう様なら減点します。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-29 23:40:24] [修正:2009-12-29 23:40:25] [このレビューのURL]

5点 リヴィエラさん

 なんだか行き当たりばったりな感じ
物語の位置づけが微妙に揺らぐ。
読み直すと少し"?"と思うところが…。

 今後の展開しだいか?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-02-03 19:22:54] [修正:2008-02-03 19:22:54] [このレビューのURL]

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