ホーム > 不明 > 短編集 > ノーサンキューノーサンキュー

8点(レビュー数:1人)

作者土田世紀

巻数1巻 (完結)

連載誌短編集:2005年~ / 小学館

更新時刻 2009-11-25 06:40:33

あらすじ 土田世紀短編集。
名もなく、貧しく、美しくもない…。都会の片隅に芽吹く“雑草のような魂たち”を活写した表題作「ノーサンキューノーサンキュー」ほか、傑作5編を収録。

備考 短編集のため連載開始年には発行年を記載。

シェア
Check

ノーサンキューノーサンキューのレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

8点 souldriverさん

これぞ土田節の真骨頂!
バカで、カッコつけで、臆病で、貧乏で、どうしようもなく不器用だけど、とてつもなく人間味溢れる愛すべき人物たちの生き様がぎっしり詰め込まれた秀作揃い。
特に「キャット空中一旦停止」がおもしろかった。
自殺を覚悟した人間が最後に見る走馬灯が、彼の置かれた状況とは裏腹にコミカルに、楽観的に描かれるのがなんともおかしい。しかし結末でグッと現実に引き戻される。
生と死の間の極限の状況をとことんシリアスに描ける一方で、ここまでユニークに表現することもできるのは、やっぱり作者の人間観の土台に卓越したものが備わってるからだと思う。
表題作でベンツのエンブレムばかりを盗むオッサンを見たときは思わず「それ何てカイジ?」と思ったけど…。

落ち込むことがあっても、これを読めば生きる活力が湧いてくる。土田世紀入門にもうってつけの一冊。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-08-22 13:03:08] [修正:2007-08-22 13:03:08] [このレビューのURL]


ノーサンキューノーサンキューと同じ作者の漫画

土田世紀の情報をもっと見る

同年代の漫画

短編集の情報をもっと見る