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8.5点(レビュー数:2人)

作者諸星大二郎

巻数1巻 (完結)

連載誌短編集:1993年~ / 集英社

更新時刻 2009-11-25 06:41:27

あらすじ もしこの世の人々がみんなロボットだったら? 表題作ほか「商社の赤い花」「食事の時間」「猫パニック」「地下鉄を降りて…」「遠い国から」「感情のある風景」「地獄の戦士」を収録した自選SF短編集。」

備考 短編集のため連載開始年には発行年を記載。

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夢みる機械のレビュー

点数別:
1件~ 2件を表示/全2 件

10点 torinokidさん

数多ある全ての短編マンガの中で
個人的には五指に入るくらい気に入っている
「感情のある風景」が所収されているので10点。

単に個人的なツボに入っているだけなんだろうけど、
何度読んでも何故か泣けてしまう。

他も諸星氏らしい佳作揃いですよ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-23 21:39:18] [修正:2011-02-23 21:39:18] [このレビューのURL]

7点 まれらさん

作者特有の多様な作品群ではあるが、現代から近未来を舞台にしたSFが中心。例えば「不安の立像」等と比較すると、怪奇的な作品が少なくなっている替わりに、虚無的な作品の比率が高いように感じる。以下寸評。
「商社の赤い花」大企業の異常性を描くシリーズに入るのかも知れないが、一層諦念的で悲惨な印象。(6点)
「食事の時間」このまま映画化しても面白そうな近未来SF。醜悪な話ではあるが、シニカルさが先に立つ。(7点)
「夢みる機械」コメディタッチの軽い作品ながらよくできた話。星新一の短編のような印象。ただ、収録作の中では最も作風が異なり、なぜ表題作になったのかは疑問。(6点)
「猫パニック」社会の脆さをドタバタで描く小品。事件の異常さと発端やオチの矮小さがおかしい。(5点)
「地下鉄を降りて…」誇張やデフォルメはあるものの、基本的には虚構ではなく現実の描写。都市自体が持つ狂気をじわりと描いており、2度目に読んだら怖くなった。(6点)
「遠い国から」虚無的な作風の嚆矢になるかと思う。淡々と綴られる旅行記の体裁で展開する絵物語だが、文章もきわめて美しく、そのまま朗読しても詩として成立しそうな気がする。大好きな作品の一つ。(8点)
「感情のある風景」虚無的な作風ながら、前作の「遠い国から」とは絵柄も技法も異なる。恐怖や絶望の内容を語らず、感情を失うという虚構を通して読者により大きな恐怖と絶望を感じさせる。(8点)
「地獄の戦士」珍しいハードSF。ブレードランナーをバッドエンドにしたような印象。(7点)

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-12-31 02:51:35] [修正:2007-12-31 02:51:35] [このレビューのURL]


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