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7.75点(レビュー数:4人)

作者かわすみひろし

原作毛利甚八

巻数5巻 (完結)

連載誌漫画サンデー:2009年~ / 実業之日本社

更新時刻 2009-11-25 00:46:36

あらすじ 県内初の裁判員裁判は強盗殺人事件!!
だが、女性裁判官・勇樹美知子のもとに現れた裁判員は皮肉にもお金目当てにやってきたホームレスだった!!

裁判員制度誕生の秘密から裁判員辞退の方法まで…全てを暴く!

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裁判員の女神のレビュー

点数別:
1件~ 4件を表示/全4 件

8点 gundam22vさん

他の方も指摘してくれている通りなのですが、裁判員制度のお勉強漫画に留まらない、様々な観点から示唆を与えてくれる漫画だと思います。司法制度全体の闇にも切り込んで行ってますし。少しでも刑事裁判に興味がある人には是非読んで欲しい漫画かと。全体的に堅く重い漫画ではあるので、相当な良作なのに無名なのが残念ですね。全5巻で短く終わったのですが密度も十分で主人公兼ヒロインの掘り下げも良く出来ておりそれなりに纏めた感じがあります。
絵柄が親しみやすく(主人公兼ヒロインが可愛いです。こんなかわいい女裁判官が現実にいるかよというツッコミはおいといて)最初から画力もそれなりにあるのも良し。
ただ素材や事件はたくさんありそうですし、まだまだ続けられたのではという残念さもありますが。あともう少し事件を議論し推理する、どんでん返しなどの要素があればより良かったかなという部分も感じました。この辺はゲームですが『有罪×無罪』という作品が凄く良く出来ていますのでおすすめです(裁判員裁判に参加して有罪・無罪・量刑まで決められます)。全体的に非常に良く出来た全5冊で勉強になり読み応えがある漫画だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-09-21 07:05:48] [修正:2014-12-16 08:05:30] [このレビューのURL]

8点 とろっちさん

非常に丁寧な作りの良作。

裁判開始から判決までが一連の流れとなっており、どこかの名探偵みたいに事件の謎を解いて
真実を暴くのではなく、あくまでも裁判員制度に重点を置いたドラマ仕立ての作品です。

挙げられている事件は確かにありがちな展開が多いですし、裁判員に選ばれた登場人物たちも
ステレオタイプ的なキャラが目立ちますが、この作品は独創性を前面に出すようなものではなく、
実際に裁判員になったときにどのように考え判断すればよいか読者に擬似体験させることまでを
念頭に置いて作っているのがよくわかります。
人情ドラマの要素も多少含まれているために被告人に有利な判決になりがち、という点を差し引いても、
そこに行き着くまでのプロセスもきっちり描かれていて、十分に見応えのある話に仕上がっています。

裁判ネタだから当たり前かもしれませんが、何が正しいかを明示していないところが良いです。
人の数だけ正義があり、主義があり、哲学がある。
そんな中で、年齢も性別も社会的立場も全く異なる人たちが集まって「人を裁く」とはどういうことか。
有罪か、無罪か。 量刑はどのくらいか。 正解などもちろん無い中で答えを出さなければなりません。
死刑にするか否かの討論を「人殺しの相談」と評するセンスにはなかなか驚かされました。

当初、主人公の主張は単なる青臭い理想論にも聞こえましたが、主人公の背景が描き出されて
考え方のバックボーンが明らかになると、途端にその発言に深みが感じられるようになってきました。
全体の構成や見せ方はかなり上手いと思います。

裁判員制度の説明が詳しくてわかりやすいだけでなく、普通に漫画としても面白いです。

これから成人を迎える人の67人に1人が、生涯に一度は裁判員になる可能性があるそうです。
この作品のサブタイトルは、「知らずに人を裁くのですか?」
読んで裁判員制度に必要な知識を十分得られるかどうかはわかりませんが、
少なくとも興味を持つきっかけとしては申し分ない作品です。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-04-23 13:41:57] [修正:2011-04-23 13:41:57] [このレビューのURL]

8点 そのばしのぎさん

話自体はベタな展開かもしれないが、画も見やすく、何より裁判員制度に関して非常にわかりやすく説明されている。
読み応えはあるのでもう少し続けて欲しかったが、5巻で終了は残念。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-19 08:52:32] [修正:2010-09-19 08:52:32] [このレビューのURL]

7点 ITSUKIさん

マンサンコミックスなんて初めて買いました・・・w
法学部なので裁判員制度には凄い興味がありまして。
以前加藤元浩先生の「Q.E.D 証明終了」の27巻でも裁判員制度を取り上げた話があり、それも面白かったので期待してみました。

まずストーリー。
主人公の勇樹美知子判事補(裁判長の隣に座ってます)が、東京から人口50万人の地方都市海鳴市へ異動でやってくるところからはじまります。
キャラ造形もとてもかわいいです。
(読み終わってから気づいたんですが作者さんは「大使閣下の料理人」の方だったんですね。どうりで初めから絵がうまいし、料理の絵が無駄に上手いと思ったw)

どうやら多少風変わりな処のある判事さんらしく、彼女が裁判員制度のはじまって間もない海鳴市に来てどの様な変化をもたらしていくのか・・というのが大筋です。
1巻ではある殺人事件について、仕事に燃えている最中に裁判員の召集がかかり裁判員に対してふまじめだった会社員の佐藤と、裁判員になることでお金を貰えると知ったホームレスの戸浦が中心となって事件の判決までを追って行きます。
真相が明らかになるにつれ複雑になっていく人間関係。そこで繰り広げられる法廷劇、
読んでいて思わず「これは難しいなー」とうなってしまいます。

詳しい内容はカットしますが、結末もまとめもいかにもテレビドラマでやりそうな内容だという印象でした。
裁判員制度での司法の役割って何なのか。
二巻以降もただの人情話にならずに、いろいろと裁判員制度の良いところ悪いところ暴いていってほしいと思います。

3/15 6→7 安定して面白いので。勇樹判事補の出番が最近少ないですが、それ故にこの作品での貴重なオアシスとなってます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-03 03:39:48] [修正:2010-03-15 03:26:34] [このレビューのURL]


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