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7.6点(レビュー数:5人)

作者C.H.LINE

原作太田垣康男

巻数10巻 (完結)

連載誌ヤングガンガン:2008年~ / スクウェア・エニックス

更新時刻 2010-01-08 15:21:02

あらすじ 格好いい戦争など、ありはしない。それはおぞましく、惨たらしく、そしてあっけなく…。戦渦に転がる真実の欠片をあぶり出す戦場オムニバス。

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FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLEのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全5 件

9点 Leonさん

最後の章が長すぎてややだれてしまったのが、惜しいが
良質な戦争漫画。戦争のエグさや臨場感あふれるシーンの数々に
惹きつけられた。他の方が仰ったが、「英雄の十字架」と
「UnLuckyDays」が特に良い。前者はどんどん狂気に飲み込まれる男の
姿が、後者は飄々とした犬塚と難民キャンプで支援を行う女性との交流と
無惨なラストが悲しくも美しい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-12 22:59:34] [修正:2022-03-30 07:56:05] [このレビューのURL]

8点 gundam22vさん

頭のネジが外れている戦場カメラマン犬塚がSF的な近未来戦争を狂言回しとして紀行する物語。SFを交えているのに戦争の真実を泥臭くあぶり出すというスタンスがエログロ満載なのですが効果的に効いています。少し人物に癖あれど美麗で詳細な画力や見やすくて格好良い迫力あるバトルも素晴らしいです。

前半の比較的短い一編完結の出来が特に良く他作じゃなかなかみれない作風で新鮮でした。後半の羊飼い編からは話もやたら長く迷走してしまった感があるのが残念ですね。犬塚も現場介入し過ぎてラストは超常的人物になってしまいましたし。一応はロボバトルが凄かったり、半端ない虐殺など見るべきシーンもあり読めましたが。後半含めてもセリフが多くないので、テンポ良く読み切れる点も含めて異色の隠れた良作だったと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-08-01 22:59:09] [修正:2016-08-01 22:59:09] [このレビューのURL]

7点 asd5さん

戦争の重さとロボットアクションががっつりと描かれます。
「ロボットもの」とはいえ「戦争もの」の比重が強いので侮るとやけどします。
また各シーンの迫力がすごい。絵がうまい。引き込まれる。
太田垣康男のMoonlight Mileは段々面白さがトーンダウンしていきましたが、
こちらは読み進むほど面白い(現在9巻、最近ロボット比重高めですけど)。おすすめ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-07-13 23:01:39] [修正:2012-07-13 23:13:31] [このレビューのURL]

7点 booさん

「格好いい戦争などありはしない」という帯と太田垣康男が原作というのに惹かれて読んでみた。
ゲーム、フロントミッションの世界を舞台とした戦争オムニバス。戦場で誰にも気づかれることがないという戦場カメラマンの犬塚を狂言回しとしてヴァンツァーというロボットを使用した凄惨な戦争が描かれる。

基本的には1巻未満の短編が連なった構成です。犬塚が登場することを除いてはどの短編もつながりはありません。
この作品で描かれる戦争はひたすらえぐい。死ぬ思いをして死線をくぐり、敵兵を殺しても爽快感などみじんもない。そんな中、戦場の透明人間犬塚はひたすら惨劇を楽しみより残酷なシーンを撮ることに全力を尽くす。そのような犬塚に嫌悪感を感じない人はいないでしょう。
しかし読み進めていく内に気づかされてしまう。犬塚は自分なのだと。カメラのファインダーや新聞記事を通してしか戦争を知ることができない私達。実際戦場にいながらも現実感の欠片もなく戦争を眺めている犬塚や、犬塚の撮った動画を興奮して見ている人々には戦慄せずにはいられない。戦争に嫌悪感を抱きながらも「刺せ! 止めを刺せェェ!!」と犬飼と一緒に叫んでいる自分も確実にいるのだから。共感できてしまう身近な狂気というものがこの作品の特異な雰囲気でしょうか。

個人的なお気に入りは何も持たない男と全てを持っていた男の話「英雄の十字架」と珍しく犬塚が主軸にすえられた「UnLuckyDays」。英雄の十字架は戦争の矛盾と狂気にひたすら圧倒され、UnLuckyDaysは人間の二面性と善意とは何か考えさせられた温かみがありながらも毒の強い傑作です。
現在連載中の「羊飼いの帰還」は話の長さといいストーリーといい異色の章となっています。かなりエンタメの方に軸が傾いていて今までと話が違いすぎる気がしますが果たしてどうなるのか。

かなり皮肉な構成の本作ですが毒にならなければ薬にもならないということでかなり質の高い戦争アクションとなっています。エロとグロがかなり露骨に描かれるので苦手でなければどうぞ。元ネタのフロントミッションを私は知りませんが全く問題ないです。
架空世界の戦争ものだとこれと機動旅団八福神はもっと読まれていいと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-08-20 16:38:50] [修正:2012-01-22 22:16:47] [このレビューのURL]

7点 はぼたんさん

日常の中の戦争と戦争の中の日常を色濃く描いてる作品だと思います。

近未来の架空の島で起こった戦争を、ほぼ全編にわたり登場するフリーカメラマン犬塚と様々なキャラの視点で描いた短編集で、とにかく読みやすい。そのなかでも、凄惨な展開の後のちょっとホッとするラストの「楽園の果実」と、そのまったく逆の「Unlucky Day」は個人的に引き付けられました。また、出てくる兵器の数々が決してスーパーロボではなく、使い捨てに近い兵器の一つにすぎないことも「らしさ」のいい味付けになっていると思います。

ただ一部を除き私には感情移入できるキャラがほとんど出てきません。戦争の日常がリアルに描かれているのでしょうが、なんとなく想像はできても日常の中の戦争を自分の中で理解・咀嚼できてないことと、また登場人物の多くが個性が強すぎ、こういった設定の状況ではそうならざるを得ないとしてもエゴイスティックな人物だと感じさせるからかもしれません。特に第一話の「戦場の透明人間」ではそれを強く感じました。
ここが自分としては面白いマンガだと思うのに、何か違和感を感じる部分なのかもしれません。

凄惨なシーンときわどい性描写はかなり読者を選ぶと思いますが、ある程度の大人の自制心を持つ方が見れば面白い作品だと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-02 23:28:38] [修正:2010-09-03 21:43:14] [このレビューのURL]

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