ホーム > 不明 > ネムキ > トゥルーデおばさん グリムのような物語

6.5点(レビュー数:2人)

作者諸星大二郎

巻数1巻 (完結)

連載誌ネムキ:2002年~ / 朝日ソノラマ

更新時刻 2010-06-23 20:07:23

あらすじ 諸星氏の「グリムのような物語」シリーズのうち、ネムキに連載されていた分を収録。

・ Gの日記
・ トゥルーデおばさん
・ 夏の庭と冬の庭
・ 赤ずきん
・ 鉄のハインリヒ または蛙の王様
・ いばら姫
・ ブレーメンの楽隊
・ ラプンツェル
  

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トゥルーデおばさん グリムのような物語のレビュー

点数別:
1件~ 2件を表示/全2 件

7点 columbo87さん

諸星大二郎版本当は怖いグリム童話・・・みごとにモチーフから奪胎させた各エピソードには、子供が読んでも面白い(そうか?)、恐ろしさよりも絵巻物的軽快さがある。
表題トゥルーデおばさんは傑作。
ラプンツェル、鉄のハインリヒなどもお気に入り。
個人的に微妙だったのは夏の庭と冬の庭。といった風にそれぞれに自分にあった物語を見つけられる、昨今の諸星作品から失われつつあった(ように思える)自由な想像力が存分に感じられる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-09-20 22:08:18] [修正:2011-09-20 22:08:18] [このレビューのURL]

6点 とろっちさん

グリム童話を諸星流に大胆アレンジした短編集。
戦戦慄慄のサスペンス、練りに練ったミステリー、設定を実に上手くアレンジした現代劇、等々。
有名どころの話を題材にしながら、この人の手にかかると全く別の話に見事に生まれ変わります。

グリム童話の本領である不条理さ、残虐さ、不気味さ。
そういったものが作者の手によってさらに強められ、あるいは捻じ曲げられ、消化されて、
作者独特の世界観として再構築されています。
諸星作品とグリム童話との相性がよほど良いんでしょうね。
先の展開が全く予測できないストーリー、読者を引きずり込むような構成力の凄さも健在です。
元ネタの都合上、話の面白さにかなりばらつきがあるので総合的にはこの点数ですが、
赤ずきん、ラプンツェル、Gの日記は特に良かったです。

作者のグリム童話アレンジ集は、他にも姉妹版に当たる「スノウホワイト」があります。
個人的には全体的にこっちの方がちょっと面白かったかなと思いますが、
気になる方はどちらも手に取ってお気に入りを探してみてください。
特にラプンツェルは「スノウホワイト」でも全くの別アレンジとして収録されているので、
読み比べてみるのもまたご一興かと。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-23 20:12:37] [修正:2010-06-23 20:12:37] [このレビューのURL]


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