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7点(レビュー数:1人)

作者村岡ユウ

巻数4巻 (完結)

連載誌週刊ヤングジャンプ:2010年~ / 集英社

更新時刻 2010-09-17 00:09:20

あらすじ 宇治田真 28歳。コンビニ店長として働く日々と、いじめられていた過去に不満を持たないようにして生きてきた。 しかし、かつて自分を虐げていた男・南はボクサーとして脚光を浴び、一方、同僚の今井君は強盗に刺されて死んでしまう。 他人から馬鹿と呼ばれることを避けつづけてきた男が、不公平な世の中に立ち向かう―――! 不器用系男子必読ヒューマンドラマ!!

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馬鹿者のすべてのレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

7点 朔太さん

[ネタバレあり]

熱を持った主人公の行動や言動は嫌いではないので、
面白く読ませてもらいました。
高校時代のいじめで受けた屈辱が、28歳コンビニ店長の
宇治田(主人公)の心奥底に、このままでは終われないと、
一言で言うと恋人も仕事も捨てて復讐に燃えるわけです。
このように書くとただの偏執狂なんですが、何の力もなく
夢も持てない、未来に展望がない人間、特に20代後半
から40代の男の焦りや失望ってのが土台にあって、
よく心情は分かります。
その共感があって初めて、一連のバカっぷりが理解
できるのだと思います。

宇治田が敵役に訴える言葉に「将来の夢や未来の目標
なんて純粋に描けたら苦労しない。(無力無能な自分に)
そんなもの簡単に見つからない。それでも自分が
おかしいと思うこと不公平と思うことにだけは、
立ち向かっていける。それならできる。」
があります。
多くの若者がたどり着く最後の境地なんでしょうね。
一握りの勝ち組を除いて。
ということで、無茶苦茶な行動には違和感もありますが、
突き動かされる熱情には結構共感することができました。

蛇足ですが、敵役の南をどう感じたかは、個人差が
あるようですね。嫌いと思う人も多いようですし、
人格破綻者と切り捨てる人も。
私は、世界ランカーのボクサーになっても、宇治田を
友人と呼び、彼なりの配慮をところどころで見せる南は、
意外にも嫌いにはなれませんでした。
4巻で終結させるには、惜しい佳作というところです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2016-08-28 16:32:41] [修正:2016-08-28 16:32:41] [このレビューのURL]


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