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7点(レビュー数:1人)

作者高橋千鶴

原作佐山哲郎

巻数2巻 (完結)

連載誌なかよし:1980年~ / 講談社

更新時刻 2011-02-27 16:05:09

あらすじ 船が遭難し、行方不明となった船乗りの父と、仕事のためにアメリカに渡ったカメラマンの母を持つ小松崎海は、母の留守中、小松崎家を懸命に切り盛りしていた。

そのころ、海たちが通う港南学園では、新聞部部長の風間俊と生徒会長の水沼が起こす騒動によって、生徒と教師が翻弄されていた。突如として新聞部によって発表される「ミスター・ミス港南」、物理法則をめぐる風間と水沼の賭け、制服廃止運度をめぐる風間と水沼の対立…。こうした一連の騒動を海は冷ややかに見つめていたが、制服廃止運動の敗北の責任を風間が一身に負わされるのを見て、いつしか海は風間を擁護する声を上げるようになる。風間もまたひたむきな海にひかれ、2人は交際を始める。

しかし、ある日、水沼は風間に海と交際しないよう忠告し…。

備考 スタジオジブリの宮崎吾朗監督による劇場版アニメ化が決定しており、2011年夏公開予定である

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コクリコ坂からのレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

7点 ジブリ好き!さん

原作ファンの中には、ジブリのアニメ化により、高橋作品ではなくジブリ作品になってしまうことが嫌な方もいるでしょうが、僕自身は非常に映画化が楽しみです。
というのも、僕の生まれるずっと前に作られたこの作品に思い入れのない僕にとって、この漫画の魅力を十分に感じとることができなかったから。

学生運動なんて、村上龍の小説で(おちゃらけた感じのを)ちょっと読んでみたり、ノーベル賞もらえるレベルの人だったのにそれをしたせいで某予備校講師におさまっているという噂を聞いたり、あとは青春映画で何度か見た程度のものです。
そんなわけで前半は、ただ読んでいるだけでした。
後半の恋愛パートや海と風間の出生の秘密は楽しめましたが、雑誌側の都合もあったのか、駆け足でまとまってしまったのはもったいない。

この時代の少女漫画な画よりもあのジブリジブリした女性画の方が好きなことも含め、この原作を駿氏がどうアレンジして脚本を作るのかが楽しみです。
そして吾朗氏がどうまとめるのか…怖い。

誤解のないよう、この漫画自体は、非常によくまとまった良作です。
話の展開、入り組んだ人間関係や父親の設定、それ故の叶わぬ恋と葛藤、そしてそれを乗り越えた先にあるラスト…
密度が濃く、読み応えがあるのは間違いないです。ただ、(画も話も、)いかんせん古い作品なんです。

(映画鑑賞後追記)
試写会で見させていただきました。皮肉(?)なことに、ジブリ映画をみてようやく、原作の魅力に気付けました。
ジブリ側が「漫画的すぎる」と削ってしまった設定(特にキャラ)が、この作品の魅力でもあった気がします。(試写会に来てた人たちの反応からも)同じ青春ものの土俵なら、耳すまの方が高クオリティだった気がします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-27 16:05:24] [修正:2011-07-20 20:32:00] [このレビューのURL]


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