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8点(レビュー数:1人)

作者山岸凉子

巻数4巻 (完結)

連載誌月刊コミックトム:1998年~ / 潮出版社

更新時刻 2011-05-01 20:39:16

あらすじ 南の島の娘である壱与、気のふれた「ばばさま」。クロヲトコ(墓堀り人)のシビ。この三人がヒミコ(日女子と表記)の元に連れてこられ、様々な王子達の勢力争いに巻き込まれていく。

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青青の時代のレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

8点 blackbirdさん

ヒミコ(この物語では日女子と書かれます)が、かなり凶悪に書かれている珍しい作品。

「聞こえさま」という特殊な能力があるか無いか・・・これがこの物語の中心にあります。
日女子が、日女を貶めてまでもしがみついたその地位。
時折この能力の片鱗をのぞかせる壱与は、あくまでこの能力が「ない」ことを主張し、最後には島へ帰る事を望みます。そして最後にはクロヲトコであるシビとの人生を選ぶ結末が、結構喜ばしかったです。
人の死を扱う職業を、尊いものだと断言した壱与、辛い人生の中から真実をしっかり見つめる目を養ったんですね。

欲を言えば、シビ、もう少し恰好良く描いてほしかったなあ。そんな美男である必要はないんだけど。かなり男っぽくていい奴なんですが。
(余談ですがクチヒコが石田衣良とクリソツなのは有名な話)

面白かったのは日女子の歯と老化の話。
胎児の・・・というのはぞっとしますが・・・まあ、分からないでもない話です。

相変わらず夢に出てきた残酷な場面や、日女子の最期などはかなりの恐怖感を持って描かれます。こういうところは本当にうまいです。
また、この資料のない時代の事を、見てきたかのように描ききる作者の力量は、いつも感嘆するしかありません。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-05-02 20:10:50] [修正:2011-05-02 20:10:50] [このレビューのURL]


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