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9.2点(レビュー数:5人)

作者松本大洋

巻数6巻 (完結)

連載誌月刊!スピリッツ:2010年~ / 小学館

更新時刻 2011-05-16 18:41:56

あらすじ 親元で暮らせない子供を預ける施設「星の子学園」を舞台にした物語。

備考 月刊IKKIで連載していたが休刊で移籍。

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Sunnyのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全5 件

10点 ruminaさん

松本大洋先生の作品は鉄コン筋クリート・ピンポンは勿論最高ですが割と最近連載してた今作は全話最高です。とにかく泣けます。圧倒されます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-04-06 02:51:39] [修正:2023-04-06 02:51:39] [このレビューのURL]

9点 punpeeさん

近年で完結した作品の中では一番の名作だと思います。

「鉄コン筋クリート」のシロとクロ、「ピンポン」のペコとスマイル―
あの眩しい少年たちの最進化系、且つルーツがここに在る!!

というキャッチコピーに恥じない、現在進行形で進化している松本大洋先生に最大級のリスペクトを贈りたいです。
特に最終話の手前の回の春男と静の姿に、ペコとスマイルの関係性に似た空気を感じ、感極まってしまいました。

それぞれ理由があって、親元で暮らせなくなり、施設に預けられた少年少女の物語。
施設の少年だけでなく、施設側の「何ともやりきれない」感の描写もあり、胸を打たれます。
安達の「・・・」の三点リーダーに込められた心情に、何度思いを馳せた事だろうか。

他のレビュワーの方も仰られている様に、作者自身がそういった施設で育った事もあるせいか、
悪戯に理想のハッピーエンドには仕上がってないと個人的には感じます。
というか、最終話手前の回で、このペースではどうしても自分が望む終わり方にはならないな、と感じ、最終話を読むのが怖かったです。

松本大洋先生の作品には難解なものがあったり、センスに身を任せているだけのものもあったりするのですが、
この作品はピンポン、花男の様な読みやすい作品に仕上がっていると思います。


個人的に、最終巻で急に出てきた務が、思ったより良キャラだったので、彼ももう少し見たかったです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2016-02-20 22:19:52] [修正:2016-02-20 22:19:52] [このレビューのURL]

10点 chunya0816さん

『におい』である。この作品を一言で言い表すなら『におい』だ。

子どものころ感じた、においー


アスファルトのにおい
プールのにおい
神社のにおい
夕方のにおい


サニーを読み終わった後、鼻に残る懐かしいにおいを確かめて。

思い出す。


昔、仲良かったアイツ。今、元気かな?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-04-24 01:48:48] [修正:2012-04-24 01:48:48] [このレビューのURL]

8点 booさん

もう何かたまらんなあと思う。
どこまで進化するんだよ松本大洋。

親元で暮らせない子供達のための施設「星の子学園」。そこに生きる子供たちを描く物語。

松本大洋自身、かつてこういう施設で暮らしていたそうで、だからこそデビュー当初から温めていた作品だったらしい。でも自分の中の体験となかなか折り合いがつかなくて、ようやく40代になった今描くべき物語と感じて執筆に至ったと。
まさにこの作品は松本大洋の少年期への落とし前なのだ。

学校に来る子どもは彼らにとって2種類に分かれる。「施設の子」と「家の子」だ。施設に暮らす彼らは決して不幸ではない。施設の運営する人々は優しいし、ここではみんなが家族だ。

でも、それでも決して割り切れないものがある。家の子を認めたくなかったり、どうしても羨ましく思ってしまったり、施設にいる自分を認めたくなかったり、色んなやつの色んな思いがひしひしと伝わってくる。
彼らの思いを体現するのがSunnyだ。Sunnyとは星の子学園の敷地内にある今は使われない廃車。どうしようもなくなった時彼らはここに来る。彼らはSunnyで旅に出る。何とも切なくてたまらない夢。これこそが本当のファンタジーなのかもしれない。

ピンポン以降、松本大洋は革新的な表現技法や二つとない物語でたくさんの傑作を生み出してきた。
でもこのSunnyには装飾が全くない。松本大洋らしさはあっても平々凡々な物語。でもだからこそ松本大洋の核が見えてくる。いつも彼の作品の根底にあったのは心の奥底に訴えかけてくる力。今までにないほどそれははっきりとしていて強い力を持っている。
本当に泣ける、というのはこういうことだ。

また絵柄は少し変化した。過去の情景を思い出しているような、少しぼやけてかすれた叙情的な絵。日本の作家でここまで多彩な線やトーンに頼らない黒を突き詰めているのはこの人くらいじゃないかな。
いつまで松本大洋は進化し続けるのだろう。止まらないからこそ彼やくらもちふさこはここ数十年漫画界のトップを走ってきた。本当にすごいよ。

めちゃくちゃ切なくて愛おしい少年達、彼らはどこへ向かうのか。
松本大洋の新たなる代表作の誕生、見逃すのはもったいない。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-10-03 00:35:15] [修正:2011-10-03 01:09:54] [このレビューのURL]

9点 二軍Tシャツさん

とても期待しています。
養護施設とでも言えば良いのか、本人またはその家族に訳ありな子ども達が集まり暮らす「星の子学園」。
その学園にある壊れた車「サニー1200」は施設の子どもたちの基地であり、また空想にふけって自分を表現できる場所。

さみしい、会いたい、怖い
羨ましい、うんざり、スキ、キライ
色んな気持ちが入り混じって、それは得てして切ない。

まだ物語は始まったばかり
丁寧に、丁寧に読んでいきたい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-10-03 00:08:29] [修正:2011-10-03 00:08:29] [このレビューのURL]

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