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作者古谷三敏

巻数巻 (完結)

連載誌週刊少年サンデー:1970年~ / 小学館

更新時刻 2011-05-20 15:46:27

あらすじ ダメおやじこと雨野ダメ助(以降ダメおやじと記す)は、ドジでおバカとまるでいいところが無い。会社では無能と蔑まれ、更には後輩にも追い抜かれ、家に帰れば稼ぎが悪いとオニババこと妻冬子(以降オニババと記す)に虐待され、挙句息子タコ坊にまで馬鹿にされる。娘・雪子はオニババと一緒に虐待するか、相手にしないかのどちらかだ。

彼は帰宅するたびに玄関の戸に祈る……「神さま、お願いです。この戸のむこうに平和がありますように!!」と。だが彼が望むのは、家族の安全や幸福ではない。彼自身の安全と安息である。ただ、そのあまりにも哀れな願望は、ひとたび玄関の敷居をまたぐとあっという間に打ち砕かれ、いつものようにオニババらから虐待される。

食事抜きなど当たり前、殴る蹴るも日課のごとく、車にはねられればオニババらから「いっそ死んでくれれば金ががっぽり取れたのに!」と言われてしまう。会社の出張で北海道に行って自由を満喫していると、いじめる対象がいなくなって虚脱感を覚えたオニババらが押し掛けて来て、やっぱり虐待される。

だがそれでも、ダメおやじは家族のために働くのを止めようとしない。辞めればどんな酷い虐待が待っているか知れたものではないからだ。必死になって働くが、それでも家族が欲しがる大型カラーテレビが買えない。挙句に、町の相撲大会でカラーテレビが優勝賞品に出ていると知ると、オニババはダメおやじの体格を省みずに無理矢理出場させるが、他の参加者にメタメタにのされてしまい、激怒をしたオニババはダメおやじのマワシをわし掴んでは虐待しつつ「おまえの安月給では一生色のついたテレビは見られないんだ!」と罵るが、ダメおやじは「勝ち負けは時の運、参加することに意義があるんだ」と言えば、オニババは「勝つことに意義があるんだ!」とやり返し、そのオニババ自らが相撲大会に出場して見事優勝、カラーテレビをモノにした。オニババいわく「情け無いおやじに比べてなんとたのもしい母ちゃんではないか」と得意満面に語った後、家族でカラーテレビを見るが、ダメおやじに対しては両目をクリップで止めて一切見せずに「おまえには見る資格は無い!」とオニババは言い、ダメおやじは「そんなこと言わずに見せてください」と言っては部屋を徘徊させていた、そんなダメおやじの話である。

ダメ生活から競馬競輪に嵌り、見せしめのため知床に左遷され、原野を放浪した末、気が狂い、あれだけ痛めつけてきたオニババも哀れむようになる。その後、ふとした出会いから、大財閥令嬢大和ヒミコにその心の温かさを買われ、人生のパートナーとして大会社ダメおやじ株式会社の社長に抜擢され、一大転機を迎える。

以降 社長就任後は、大和じいさんとアウトドア生活や豆腐作りをしながら、独自路線で会社を掻き回し、ダメ時代とは打って変わって成功の連続に。それも彼の人間性による。途中、猛勤務により3か月の休暇を取り、山小屋を自らの手で建設。家族を呼び寄せる。家族が帰ると、地元のツッパリ青年サダオらが転がり込み、楽しい山小屋生活が続くものの、会社から呼び出しがかかり、社長業に戻るが、ネクタイの締め方が分からず、重役に叱咤されてしまう。その後、左遷される役員の代わりに社長を辞任。おんぼろ会社「大躍進株式会社」の所長となる。それを小躍進させ、何でも屋「(株)おてつだい」を起業。といっても売り上げはわずかだが、そこでは様々なくだらない依頼により「人間」を描く。それを足がかりに「HOTELダメおやじ」を開業。初めてのお客様に嬉しさのあまり過剰な接待をし激怒させる。ホテル業が軌道に乗ったころ、ヒミコから「ユートピア」について相談を受ける。人類の幸福について考えを及ばせ、最愛の家族にもわけを話さずに放浪の旅に出る。その後は「奥山村」のある空き家に居つき、迷犬「大左エ門」との奇妙な生活に入る。ここでは「2種類語」として鳥や牛も人語をしゃべりまくる。そして、ここで「祥雲」と名乗る奇妙なマセガキと出会うが、この少年は、実はCIAの調査研究員であった。そんな時、ヒミコから連絡が……。(Wikipediaより)

備考 単行本は曙出版からアケボノコミックスとして全21巻、小学館から少年サンデーコミックスとして全18巻が刊行された。曙出版刊行版の続きが小学館刊行版となっており、両者間に二重収録は無い。社長就任後のいわゆる「マイウェイ編」は小学館刊行版の第4巻以降に収録されていた。また双葉社からも双葉文庫として傑作選が刊行されたが、収録作品のほとんどが社長就任後の話であり、この作品を世に広めたいわゆる前編は「地獄のオニババ編」として1巻にまとめられている。上記書籍はいずれも絶版となっているが、現在は電子書籍として出版されている。

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