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7点(レビュー数:1人)

作者粕谷紀子

巻数6巻 (完結)

連載誌YOU:2007年~ / 集英社

更新時刻 2011-12-18 16:06:14

あらすじ 夫にベタ惚れで 「ふみクンのために生きることが、あたしの幸せなの」と、夫・武文を熱愛する専業主婦・浅葱芹菜。周囲に呆れられても『影』に徹し、尽くすことに生きがいを感じていた。ところが武文に「気持ち悪い」と突き放される。落ち込む芹菜だったが、ひょんなことで私立探偵・宇尾陣内のところで働くことになったことから人生が大きく変わっていく…。

備考 単行本は文庫版で発売。

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私はシャドウのレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

7点 kikiさん

最初の方のヒロインの「私は信じているから」「何があっても私は
愛しているから」の現実への目のつぶりっぷりと行動には
「よくもこんなウザイヒロインが作れるなぁ」と思ってたのですが、
あまりのめげなさっぷりに陣内のように「強い女で凄い」って
思っちゃいました。

各キャラクターはそれぞれに負の面がよく描けてるし、また
変装したヒロインを夫であるふみくんが正体を見破られないのを
「それはないやろ…」とは思うんだけど、意外な展開(特にふみくん
がヒロインを嫌う本当の理由)が色々巻き起こるので目が離せま
せんでした。 

3巻ぐらいまでの前半部分のしか当初予定してなかったのか、
後半はトロイ芹菜が急に腕のたつ女探偵になるわ、展開も不自然さ
があるものも多いんだけど、ストーリーの勢いと、くさい展開で
ページをハラハラめくらされて楽しませてくれました。

又、途中からは作中でヒロインが読んでいたハーレクインドラマ小説
のような展開もよかったです。
惚れた男は表面的にはイケメンで優しいが実際は冷酷で人のいいなりに
なってしまう小心な者。対してヒロインのことを「おばさん」呼ばわりし
一見ちゃらんぽらんで胡散臭いけど、陰ながらヒロインを見守りピンチの
時は絶対に助けてくれる男が出てくるが、最初ヒロインは彼の真意に
気が付かない。そして自分の前から姿を消えたことによって初めて
様々な真実に気が付く・・・ってどこのスカーレット・オハラやねん!
でもこういうお約束の展開って何故か惹かれてしまいます。

けど最後に結ばれる二人の恋愛にはちっとも憧れは持てないんだけどね。
なんでお互いプライバシー全開が平気でそっちの方が愛を感じてるんだ。
その点ではふみくんの一人になる時間が欲しいって気持ちの方が共感
できるかな。
芹菜も陣内ももの凄く愛に飢えててベッタリが好きで、その波長が
ピッタリきてるんだろうなぁ。
こういうのもひっくるめて大変面白かったです。

作者さんお年なのにこんなに描けてすごいと思ってたのに、引退
したって本当なの?もったいない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-09-25 03:01:48] [修正:2012-09-25 03:01:48] [このレビューのURL]


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