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4.33点(レビュー数:3人)

作者田中相

巻数1巻 (完結)

連載誌ITAN:2010年~ / 講談社

更新時刻 2012-01-18 12:42:21

あらすじ 人の言葉を話す巨大なコガネムシがやってくる庭、目が見えない王様の私的な王宮の庭などなど庭をテーマにした短編集。

備考 「THE BEST MANGA 2012 このマンガを読め!」3位

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地上はポケットの中の庭のレビュー

点数別:
1件~ 3件を表示/全3 件

4点 torinokidさん

どのお話も悪くないんだけど、
正直なところ全体的に「薄い」感じが否めない。

一つでもハマる話があれば評価も変わるんだけどなあ。
残念ながら「悪くない」以上の評価にはなりませんでした。

同人誌的自己満足マンガみたいな感が無きにしも非ず。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-06-06 08:54:22] [修正:2013-06-06 08:54:22] [このレビューのURL]

5点 booさん

 “庭”をテーマとした5短編から成る作品集。まあ庭があまり関係なかったり、庭じゃなくても成り立ちそうな話もあったりする。

 「鮮烈な才能」とか「この才能に出会えたことが幸せ」とかITANの尋常じゃない押しっぷりとハードルの上げ方にはちょっとびっくりするわけですが。結果去年かなり話題になった作品の一つとなったので、そう誇大な広告でもなかったのかもしれないけどさ。
 しかしこの漫画って決して“新しく”はないぞ、って思った。むしろ結構な既視感があったりもする。要は花の24年組や高野文子あたりを今風に焼きなおしたんだなってことで、それらを読んできた方ならこの感じは分かると思う。しかも形は違えど似たようなことを市川春子や西村ツチカが先にやっちゃってる。

 もちろん構図や見せ方は素晴らしいものがあって。また「五月の庭」での偽善とエゴイズムの境目とか、表題作「地上はポケットの中の庭」における生きることの意味、「まばたきはそれから」で描かれる生きる目的の見えないもやもや感(こちらは色んな作品で見るけど)とか、そういう言葉に出来ない、答えの出ない感情を切り取れるのは才能のある方じゃないと出来ない。

 ただ問題はやっぱり、この感じはどっかで読んだぞってことで。「五月の庭」が市川春子の「虫と歌」をどうしても想起させちゃうのはもう運が悪かっただけかもしれないけれど、読む側として雑念が入ってしまうのはどうしようもない。また構図や話の作り方にしろ、裏側に高野文子や大島弓子あたりがどうしても見えちゃうのだ。で、まあさすがにここらへんのレジェンダリーな方達と比べると分が悪い。

 もちろん前述の市川春子や西村ツチカにしても、同じことは言えるのだけれども。ただ彼らに関してはその土台の上に紛うことなき彼らの個性がドン!とあるのに対して、田中相はまだそうではなかったのかなと。
 ということであまり入り込めなかったのだけれど、才能がある方というのは間違いない。むしろこれから先が楽しみな作家さん。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-31 22:01:49] [修正:2012-01-31 23:13:30] [このレビューのURL]

4点 kikiさん

絵もそこそこ上手く、主役達も日本の学生だったりイタリアのじいちゃん
だったり、アラブ風の王宮の老齢の庭師だったりと幅が広く、メルヘン
チックで童話を読んでいるかのように思わせる物語もあり力量のある
作家さんだなぁと思いました。
が、物語の中心は人への思いやりや、感情を上手く出せなかったりなどの
人々の葛藤を描いた普遍的なものだと思うのですが、どこかで読んだ
かのような既視感があって読んでいて今一歩のりきれなかったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-20 14:49:49] [修正:2012-01-20 14:49:49] [このレビューのURL]


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