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3点(レビュー数:1人)

作者佐藤友生

原作安童夕馬

巻数7巻 (完結)

連載誌週刊少年マガジン:2011年~ / 講談社

更新時刻 2012-03-19 23:51:03

あらすじ 高校生・輪島尊はある日、一匹の子犬を引き取ってきた。そして彼はその犬にシャードックと名付けた。ところがその直後、尊は不思議な出来事に遭遇する。何とシャードックが人語で話しかけてきたのだ!実はシャードックには世界一有名な名探偵・シャーロック・ホームズの魂が宿っており、そしてシャードックによれば尊は彼の親友にして助手・ジョン・H・ワトソンの生まれ変わりだというのだった。そしてこの事から尊はシャードックの助手に指名され、彼と共に様々な事件を解決していくことに…。

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探偵犬シャードックのレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

3点 p-mcgoohanさん

作者は「刑事コロンボ」を目指すとコメントした作品だが、
この作品は、世界中で愛されたコロンボ作品には遠く及ばない。

これは「金田一」や「コナン」のように犯人は誰?、というのを主軸にしたものではなく、
最初に犯人の犯行を描く『倒叙』スタイルを取っている。
上記のとおり、「コロンボ」や日本でも「古畑任三郎」で知られるスタイルである。

このスタイルのミステリーをこよなく愛する私は、連載当初からこの作品を楽しみにしていたのだが、いくつかの事件を読んでいてダレてきた。

シャードックとは、平たく言えば、
シャーロック・ホームズの魂が乗り移った犬であり、その声は当然犬の遠吠えにしか聞こえないが、主人公の少年とは会話ができる。という不思議な犬である。

ただ、これこそが最大の特徴にして欠点。
「犯人がコイツだ」と最初に気づくのがシャードックなのだが、それが
「犯行現場から逃げる犯人を私が見た」
「殺人の瞬間を目撃した」
ことを少年に告げることで話が始まるのである。

犬が言っていた、という証言など証拠にならないのは当然としても、
コロンボや古畑の最初の醍醐味は、
犯人の行動や発言の矛盾点を刑事が疑問に思い、そこから犯人に接触して追い詰めていくことである。

なのに最初の醍醐味をいきなりファンタジー展開ですっ飛ばしてしまう。
これで本格ミステリーを気取っていくなど愚の骨頂である。


結局これは、最初を手抜きにした倒叙ミステリーといわざるを得ない。
犬のコメディシーンはそれなりに面白いが、ただそれだけの作品。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-05-13 06:54:06] [修正:2017-05-13 06:54:06] [このレビューのURL]


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