「ひいろ」さんのページ

総レビュー数: 8レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年11月24日

この作品を今初めて読んで、内容だけで評価したら7〜8点くらいかもしれない。
しかし「大人向けのラブコメ」というジャンルを開拓し確立した、バイブルと呼ぶにふさわしいこの作品には、やはり10点をつけたい。

毎回毎回読むたびに、読者をハラハラニヤニヤさせてしまう話運びのうまさ。
主人公とヒロインがくっ付きそうでくっ付かない、いい感じの距離感。
絶妙なタイミングで茶々を入れてくる、キャラの立った脇役たち。
ラブコメの完成形を見る思いである。

ほどほどの長さで話をきちんと完結させているのも素晴らしい。
ヒロインをさえない主人公のどこに惚れさせるのか、既に亡くなった最愛の旦那さんという心の障壁をどう乗り越えさせるかという難関を完璧に料理し、読者の納得度を充分確保した上での完結。

終盤だれてしまったり尻切れトンボで終わってしまう作品が多い中、最後まで読みきった満足感を与えてくれる点は高く評価されて良いと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-11-22 09:19:24] [修正:2011-01-29 01:41:11] [このレビューのURL]

頑張ってるとは思うが、特にここ最近の試合の描き方を見ると、作者の力量の限界はどうしても感じる。

各チームや選手に特色を持たせないとスポーツ漫画は持続しない。
それはドカベンの頃から漫画界の常識ではあるのだが、その特色付けがなんとも稚拙と言うか・・・

φトリックをはじめとする必殺技、選手やチームに付けられる「異名」など、どれもが取って付けたような浅さ、どこかで見たような古臭さを感じてしまう。

キャプテン翼の頃ならこれでも良かったかも知れないが、「オフサイド」「シュート!!」などサッカー漫画の秀作を生んできた少年マガジンで、今の時代に連載する漫画としてはどうだろうか。

近年の読者はスポーツ漫画に対して「現実にちょっと上乗せした」感じの、ギリギリのリアリティを求めている。
残念ながら「エリアの騎士」はその読者の要望に応えられているようには見えない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-29 01:12:36] [修正:2011-01-29 01:12:36] [このレビューのURL]

人気作品ではあるが、名作ではないと思う。

「実はもっと強い敵がいました」を繰り返す、付け足し感丸出しの話の作りがとにかくいただけない。
この強さのインフレ現象を「おー、また凄いのが出てきた!オラわくわくしてきたぞ!」と思って読める人なら楽しいんだろうが、「おいおい、今までの闘いは何だったの?」と思った人は、その時点でこの漫画は終了である。

名作という噂を聞いて読んでみて、がっかりする人も多いんじゃないだろうか。
最初の天下一武闘会あたりまでは、冒険劇・アクション漫画として気楽に楽しめるかもしれないが・・・。

あまり持ち上げすぎない方が良いと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-11-22 08:27:08] [修正:2011-01-28 21:54:59] [このレビューのURL]

当時は絵柄が好みなのと惰性とで何となく毎週読んではいたけど、ストーリーの出来はお世辞にも良いとは言いがたい。
人間関係は本当に単純な三角関係だけ、超能力という要素が生かしきれておらず、設定に矛盾も多々ある。
読んでいてやたら違和感を感じる作品である。

個人的には4点くらいでもいいかな、とは思うのだけど…

この作品をリスペクトした漫画を描いている漫画家さんが多少なりとも存在しているあたり、それなりに漫画界に影響を与えた作品であることは確かなんだろうと思う。

また、ヒロイン以外にかわいい女の子を何人も登場させ(主人公の妹とか)、それぞれの女の子のキャラクターをサブストーリー的に描くという手法は、ひょっとしたらこの作品が開拓あるいは確立したのかも知れない。

作品としての完成度はともかく、その辺の影響度を考慮して点数をつけてみた。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-11-22 09:55:17] [修正:2011-01-28 20:56:25] [このレビューのURL]

妙な必殺技等が出てこない、現実路線っぽいテニス漫画。
テニスのトレーニング方法やテニス留学の描き方なども現実的だ。
従来のスポーツ漫画にしばしば登場した明確な悪役等は登場せず、健全なライバルしか存在しない。

同じく少年マガジン連載中の「ダイヤのA」や「あひるの空」等にも通じるが、こういう現実にちょっと上乗せした感じの設定のスポーツ漫画は今の流行か。

主人公のキャラクターが目新しいと言えば目新しいが、はっきり「ここが売り!」と言えるようなものはこの漫画にはないかもしれない。

絵は安定していて読みやすい。ヒロインも可愛く描かれている。

そして、全体のバランス感が非常に良い。
絵柄・キャラ設定・ストーリーなど全面的にあまりクセがないが、単調なわけではない。微妙にメリハリがつけてある。
そのメリハリのさじ加減が好みに合う人なら安心して楽しめる作品だと思う。
逆に合わない人は、メリハリがなくて物足りないと感じるだろう。
最初の数話を読んで、自分に合うかどうか確かめてみることをお勧めする。

現在もマガジン連載中だが、主人公の成長をどこまでリアリティを持たせつつ描けるかが勝負になりそうだ。
現実路線で描いている以上、主人公が強くなる「理由付け」のバリエーションに限度がある。
尻切れトンボにならないよう、うまく完結させて欲しい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-11-22 10:31:08] [修正:2011-01-28 20:54:13] [このレビューのURL]

一応、常春の国マリネラを舞台とした基本ストーリーはあるが、全体を通じてみると、パタリロとそれを取り巻くキャラクター達を使って描きたいことを描きたいように描いている、そんな感じの作品。

時代劇になることもあるし、魔界の話になることもある。
ギャグに終始することもあれば、感動的な話になったり、サスペンスっぽい展開になったりもする。
何でもありだ。

どんなジャンルの作品かと問われても答えられない。
それほどバラエティに富んだストーリーが繰り出されている。

少し読んで自分には合わないと思った人も、できれば毛嫌いせず、他の巻も読んでみて欲しい。
あぁ、こんな話もあるのかと見直すことも多々あるのではないかと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-11-22 21:25:23] [修正:2011-01-28 20:51:51] [このレビューのURL]

8点 LIAR GAME

パズル的な論理や心理トリックが好きな人なら、この作品には間違いなく高評価をつけるだろう。

一つ一つのゲームのルールや登場人物のキャラクター設定、攻略の手口等がよく練られている。

特に「少数決」の決着のつけ方を読んだ時は、その鮮やかなまとめ方に心底舌を巻いた。
トリックをメインに据えた作品で、これほど完成度が高いものを見たのは初めてだ。

主人公ナオの性格に現実味がないという意見もあるようだが、徹底したバカ正直のお人よしという設定だからこそ、心理戦の巧妙さが際立って作品の面白さを支えているし、作品全体として性善説と性悪説のせめぎ合いのようなテーマ性をかもし出していると思う。


この手の作品にありがちなルールの穴や、登場人物がなぜこんなことに気づかないのか?といった矛盾がほとんどないところがこの作品の良さだったのだが、残念ながら10巻後半あたりから始まる「椅子取りゲーム」ではルール設定に無理があって論理破綻してしまっており、とても残念だった。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-11-22 08:52:47] [修正:2011-01-28 20:48:47] [このレビューのURL]

1点 涼風

[ネタバレあり]

この作品の得点の2点台という低さ、まっとうな評価がされてるなぁと感心する。(笑)
絵は綺麗だけど、設定やストーリーは見るべきものが全くない。

かわいい女の子や綺麗な女性がたくさん登場し、みんな主人公に好意的。
で、ヒロインとはくっつくんだかくっつかないんだか、すれ違いを繰り返し、でも最後には高校生のクセにエッチして妊娠、出産。
もてない男子が描いた同人漫画か?と言いたくなる。
こんな薄っぺらい話を商業誌に載せちゃダメだろ…と真剣に思ったものだ。

「Boys Be…」あたりの流れを汲んでる感じがする。少年マガジンの編集部にこういうのが好きな編集者がいるのだろうか。

それにしても高校生がうっかり妊娠・出産・結婚してハッピーエンドってのはどう考えてもまずいだろ。
なんでそのまま掲載しちゃったのか、いまだに謎。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-11-24 22:31:41] [修正:2009-11-24 22:31:41] [このレビューのURL]