「ガクちゃん」さんのページ

貧乏、困窮、退屈、人生…
と繋げていくとあら不思議、現在の社会問題に通じるテーマが根底に流れている。
わびしさを表現する。日常の無為を表現する。変なユーモアがとことん虚しく、その先にわずかな希望。
しかも何度も読み返し、なお新鮮。
著者の独壇場であり、こんな味わいは他の作者で読んだことがない。どんな味わいって? 
力なく「ふふ…」と笑う味わい。
本作は、著者のこれまでの圧倒的な表現描写の肩の力が抜けている。
そこに物足りなさを感じる。

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[投稿:2010-01-16 09:58:06] [修正:2010-03-22 22:20:17]