「くろしび」さんのページ

表紙を見た感想は古い絵柄。
確かに10年ほど前の作品だが、子供の頃の青年誌のようで、
タイトルからもちょっと期待できなかった。

内容はよくあるロボットだったりの人間に近しいものとの
恋愛をはぐくむものが中心だが、よくある話。

ただその存在は余命わずかな人間に対して、
精神的充足のために支給される幻・偽りの存在。
終わりが見えているということで、
いくらアホなほどラブラブでも儚く切なく見えてくる。
でも、この設定もよくあると言えばよくある。


しかし、時代背景まで含めると秀逸。
明かされないことも多く、想像で補う部分も多いが、
世紀末な様相と対照的な前半部ののほほんとした暮らし。
そして終焉に向けての展開。

よい意味で第一印象を裏切られた作品です。

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[投稿:2011-01-05 11:14:57] [修正:2011-01-05 11:14:57]