「とろっち」さんのページ

凡人主人公と天才ヒロインによる音大物語。

序盤はその2人が織り成すオーケストラもの。
途中からは他の登場人物にも光が当たり始め、音楽だけでなく恋愛要素も絡んだ
青春群像劇へと変化していきます。
もともと作者はそういう方面を描くのが上手いので(「夢のアトサキ」とか「未来のゆくえ」等)、
この変化は大歓迎。 さらに面白くなってきていると思います。

ただしこの方向転換は本当に作者の事前の予定通りなのか。
人気の出る方向に蛇行運転しているだけにも感じてしまいます。 面白いからいいんですけどね。
脇にスポットを当て過ぎてヒロイン・ひびきの影が薄くなってきているので、今後の挽回に期待。

同ジャンルの先駆者「のだめカンタービレ」は老若男女を引き込みましたが、
こちらはある程度の興味と知識がなければ、もしかするとちょっとだけ敷居が高いかもしれません。
まあ巻中のコラムが親切丁寧で面白いので、その辺もちゃんとフォローしてくれています。

そうすけさんのおっしゃるように、時折登場人物の目が怖いです。 怖すぎです。
急に殺し屋みたいな目になるんで、作品の雰囲気を多少ながら損ねている場面もあるのかも。
作品に緊張感があるのはいいんですけどね、もうちょっと柔らかい感じでもいい気がします。

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[投稿:2011-03-23 00:55:43] [修正:2011-03-23 00:55:43]