「何某何」さんのページ

いかなる漫画においても、商品化されて世に出回っている以上は、探せば少しくらいは褒める点がありそうなものだが、いかんせんこの作品は悲しいかな、そういったところが一切無い。

まず、画が非常識に汚い。
それも、思わず笑いがこみ上げてくるような下手さではない。
嫌悪感がふつふつと湧き上がってくるような汚さなのだ。
全く迫力が無いので緊張するシーンでも臨場感が全く伝わってこず、
全くもってデッサンが狂っているので、登場人物に全く魅力を見い出せない。
はっきり言って、幼稚園児のほうが遥かに良い絵が描けるといっても全然過言ではないのだから、驚愕に値する。

ストーリーもそれに輪をかけてどうしようもなく、独創性が壊滅的に感じられない展開、陳腐でチープで寒々しい台詞回し、ズレにズレまくって極端に悪いテンポ、と、
読むに耐えない要素が全ページに渡って延々と詰め込まれている。
よくこれで「リアル」などというタイトルが名乗れたものだ。

通常ここまでひどいと、ある意味一周回って逆に面白く見られたりもできるものだが、それすらも不可能ときているから、実に非常に本当にタチが悪い。
原作の小説も日本語が残念で相当にアレな産物だが、これもそれに劣るとも勝らない。
読んでいて頭痛が痛くなってきて、椅子からずり落ちて落下してしまいそうになる。

もはや漫画作品ではない、ただの紙束だ。

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[投稿:2009-11-12 20:08:21] [修正:2009-11-12 22:47:21]