「s-fate」さんのページ

メディアへの露出が少ないのですっかり忘れ去られていますが、70年代のジャンプを牽引したマンガの一つです。ただし下品さでは、がきデカと争うマンガですのでその手のまんがが嫌いな人にはすすめられません。
初期の赤塚不二夫さんの絵と酷似している頃が、いろんな意味で一番強烈です。この辺はちょっと個人的には強烈すぎていただけません。その後だんだん面白くなっていきますが、13巻頃のメタクソ団結成の頃から、がぜんギャグマンガとして面白くなります。「マタンキ」「七年ゴロシ」などはこのマンガを知らなくても知っている人もいるかと思います。メタクソ団結成以降はキャラがほぼ固定化して安定したドタバタギャグマンガループへと突入します。そしてループに入ることの出来たマンガの特権として、時代劇ものとか、忍者シリーズとかロボットシリーズとか破天荒な設定も許されつつ30巻まで続きます。長期連載ギャグマンガのひな形は、このマンガで確立されたものと思います。終盤の息切れ感も含めて。
物持ちの良い兄弟がいたおかげで子供の頃に読むことが出来ましたが、子供の時は間違いなく10点のマンガでした。今は正直採点不能ですが今、ゼロから読むとなると4点ぐらいかと思います。
意外とハートフル系の良い話もあったり、終戦記念日頃には戦争マンガを描くという真面目な一面もあるのですが、メインの内容が内容だけに夢中で読んでいた子供がある程度お金が使えるようになる時期に復刻することが出来なくて、後世に思ったほど影響を与えること無く歴史に埋もれてしまった感があります。
今となってはまず、お目にかかることは無いでしょうが、見つけることが出来たら一時代を作ったマンガとして目を通してもいいかもしれません。

追記:電子書籍化されました。ただ各巻のサブタイトルが一部変更されています。

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[投稿:2010-03-28 00:29:21] [修正:2012-04-14 20:49:17]

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