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よくあるハーレムものかと思いきや、良いハートフルラブコメ作品でした。

主人公とヒロインに毒が無さ過ぎて、ラブコメお決まりのくっついたり離れたりすれ違ったり喧嘩したりっていうイベントが一切無く、くっついたら最後まで一直線っていうのが若干物足りなく感じましたけど、そこまでマイナスではないです。
悪人も登場しなければ恋のライバルも登場しないので、刺激を求める方には向かないかも。
ギャグパートでもボケとツッコミよりも、あずまんがの様に「間」を使って演出する事が多くどこかまったり感が漂う事が多かったです。

絵はガンガンらしい萌え系の絵柄ですが、小島先生の絵はそういった絵柄の一つの完成形とも言えるくらい上手で、安定しています。
でもちょっとモブのキャラになると顔の見分けがつかない時があったかな…

キャラクターの個性も珠ちゃんとか黒崎親子とか部長とか良いのが多かったです。
桃とかはこういう作品にはよくいるベタな奴なんですけど、読み切りの外伝であっといわされましたし、灰原は「作者がもてあましているなぁ」とか思ったら最終巻で良い格好見せてくれましたし。

一話の中で普通の漫画の時と4コマの時とを使い分けたり、さらっと一話をゲームブック形式で描いてしまったりと色々と作品を面白くするための工夫もみられて好感触。
7連チャン見開きのシーンとかも驚きました。重要なシーンとはいえここまでページ割いちゃうのかと。おかげで凄い印象に残りました。

ヒロインの多重人格という病気が一つのキモなんですが、他の方が述べているようにこれを「病気」ととらえるならちょっと扱いが軽いようにも感じますが、そこまでリアル嗜好な作品でもないですし(棗だって手品という名の瞬間移動したりしますし)、あまり深く考えすぎずに読めば普通に楽しめました。

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[投稿:2010-09-18 01:45:09] [修正:2010-09-18 01:45:09]

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